美容や健康に関心の高い人だけでなく、最近では一般の人たちにも広く知られるようになってきた「
スーパーフード
」。ケミカルに作られたものではなく、自然由来で栄養価が非常に高く、美容やダイエットに効果的として注目を集めています。 「スーパーフード」は人間の体内で作り出せない“必須栄養素”や“健康成分”を多く含んでいる、いわば自然のサプリメントです。 その背景と新しさからテレビの情報番組などでも紹介され、新しい素材がどんどん商品化され市場に登場してきています。 今後ますます目が離せない「
スーパーフード
」の魅力を最新情報と共にお届けします。米オーガニック・トレード協会によると、スーパーフード先進国の米国では、健康志向と食品の安全性への関心から、オーガニックフード市場が好調で、1990年の10億ドルから2013年には350億ドル(4.3兆円)の巨大市場に成長し、今では、米国の飲食売上の約5%を占めるまでになりました。
日本においても、シニア層の増加を背景に健康志向は高まりをみせていて、「認知症予防」「アンチエイジング」をキーワードに、ココナッツオイルが大きく売上を伸ばし躍進しました。
健康であること、いつまでも美しくあることは多くの人々の最大関心事であり、その潜在市場規模は計り知れないほど巨大なものです。その中においてスーパーフードは今一番伸びている成長市場であり大注目の市場です。
日本には「薬機法(旧薬事法)」という厚い壁があるため、今まで企業がいくら優れた機能性のある商品を開発しても、その具体的な効果や効能をうたうパッケージ・広告・宣伝をすることができませんでした。
そんななか、2015年4月からスタートした「機能性表示食品制度」が救世主となるかもしれません。新しい制度では、企業が科学的根拠を立証した論文や製品情報などを消費者庁に提出するだけで、具体的な効果効能を述べることが可能になりました。
日本の健康食品関連の市場規模は、約1.8兆円、潜在市場規模は4兆円超と見られています。この規制緩和が、ビジネスチャンスとなり、市場を劇的に変える大きな一歩となるかもしれません。
スーパーフードを素材に使った商品設計としては、パウダーや錠剤タイプ、ゼリー、ドリンクなどの食品が多いイメージですが、最近では、スピルリナ配合の美容液などコスメやヘアケア商品にも使われるなど、その商品設計に幅の広がりをみせています。食品会社だけでなく、異業種からの参入にもビッグチャンスがあります。
現在、日本独自の商品は圧倒的に不足しており、多くは海外からの輸入商品に頼っているという現状です。日本のスーパーフード市場がさらに成長を遂げる為には、幅広い消費者層への多方面からのアプローチが必要になってくるでしょう。
日本のスーパーフード市場は、まだまだこれからの成長段階です。食の安全が取りざたされている中、今後の健康美容業界を劇的に変えていくかもしれないスーパーフードが、消費者の不安や不信感を招かないためにも、商品を製造する企業側の誠意をもった商品開発が求められています。
スーパーフードは市場拡大とともに、現在ではより身近な存在になってきました。コンビニでは
「チアシードクッキー」「アサイージュース」「アーモンドミルク」
など飲料や製菓など用途も拡大しております。また、スーパーの野菜売場では「ビーツ」「ブロッコリースプラウト」や「アマニ」「ヘンプシード」などオイルの人気も高く今後もスーパーフードの展開が注目されます。そのスーパーフードの中で健康美容EXPOが注目する素材をご紹介。
※各素材をクリックすると詳しい内容を見ることが可能です。
注目を集める
スーパーフードの主な特長、栄養成分、レシピ
などについてまとめました。
私たちにとっては珍しくない日本の食材が、いま世界中のセレブやモデルから熱い視線を浴びています。アサイーやココナッツなど、南国由来のイメージが強いスーパーフードですが、日本独自に発達してきた味噌や納豆などの発酵食品をはじめとし、抹茶や緑茶など日本の伝統食材に新たなる可能性が見えてきました。
ホワイトナイト株式会社 代表取締役。
文化人プロダクション総合メディアプロデューサー。
食・健康・美容を中心に、IT・自治体から芸能・エンタメまでこれまで手掛けたPR案件は300件以上。
2009年より日本でスーパーフードを普及・啓蒙するPR活動を始め、当時まだ理解が難しかったアメリカのスーパーフードをマーケティングしやすいよう日本向けに「ちょい足しスーパーフード」として提案し、今日に至るまでメディアとのリレーションシップでスーパーフードブームの一端を担っている。
スーパーフード先進国のアメリカでは既に、スーパーフードもロー・リビングフードも、コールドプレスジュースもしっかりと定着した感があります。医師や研究者、栄養学博士によるスーパーフード関連の著作が多数出版され、もはや食文化の一つとして受け入れられています。商業的にも、ヨガやジムなどのスポーツ施設や病院内カフェでのスーパーフード・メニューの提供など、大きな広がりを見せています。今、アメリカでキーワードになっているのは、「グルテンフリー」「デイリーフリー」「non-GMO(GMOフリー)」といった「○○フリー」をうたったものです。これは、とにかく今までの不健康な生活を否定して見直そうといった動きです。それからもう一つ、世界的なキーワードになっているものに「ホールフード(一物全体)」というのがあります。これは、食べ物の本来持つ生命エネルギーを皮もなにも丸ごと全部いただきましょうという考えです。人々のマインドはIT社会に逆行するかのように、より加工されていないナチュラルで昔から食べられていた体に良い物を食べようという志向にますます傾いてきているのだと言えます。
また、アジアでも昨年、全米最大規模のナチュラル、オーガニック、健康、エコ関連商品の展示会『ナチュラル・プロダクツ・エキスポ』が香港で開催され活況を呈すなど、アジア市場においてもスーパーフードは存在感を増しています。例えば、中国が南米でマカなどの素材を畑ごと買い占め、商品製造は日本で行うなどジャパニーズクオリティーのスーパーフード商品が、今アジアでは巨大マーケットになっているのです。
日本では今、アサイー、チアシード、ココナッツなどを使った商品をコンビニでもよく見かけるようになりました。ようやく一般消費者に認知され始めた段階と言えるでしょう。今後はそういった手軽でお菓子のような「なんちゃってスーパーフード」を入り口として、「リアルスーパーフード」とでもいいますか、栄養補助食品・サプリメントとしてのスーパーフードもどんどん活発化していくでしょう。また、スーパーフードは、内外美容の素材としても優秀であり、ボディ&トイレタリー用品、化粧品など既に商品化が広がっており、美容業界も非常に参入しやすいです。
今後の展開としては、「スポーツ」と「メディカル」が本格化すると私どもは考えています。特にスポーツに関しては、2020年のオリンピックに向けてアスリートだけでなく、スポーツ愛好家へのサプリメント・栄養補助食品としての訴求力が非常に高まっています。また、メディカルの面でも、食べて治す・食べて病気を予防するという、セルフメディケーションの考えですね。まさに薬膳のような役割をスーパーフードが担っていくと考えています。
高齢化が進んでいくにあたり、ますます健康や美への憧れは強まり、「食・美容・運動」を柱とした、健康的でおしゃれで楽しいライフスタイルへのシフトがはじまるでしょう。