商品企画にだけこだわって、販促物の制作をおろそかにしている企業様をよく見かけます。良い商品さえ作れば売れるだろうという考えでは厳しい現実が待っています。商品内容が取引先バイヤーや営業マン、お客様に伝わらなければ、契約や販売に結びつきません。
昨今では広告費を払わないとクチコミさえしてくれません。販売に結び付けるためには、どのチャネルであっても、販売促進(販促)が不可欠です。チャネルによってどういう販促をすれば成功するかは違います。ぜひ、チャネルを確認して、効率の良い販促企画を考えてみましょう。
店頭販売の場合、美白シリーズは美白の棚、シャンプーやトリートメントはヘアケアの棚というように、商品はカテゴリ別に陳列されます。同じようなコンセプトの商品が複数同じ棚に並んで、各商品やブランドごとの特徴が判別しにくいことが多々あります。商品パッケージに印刷しきれない商品特徴を他社競合商品と差別化して分かりやすく見せるために店頭に設置するものが店頭販促物です。
各商品パッケージにはアイテム別の商品特徴を表記していますが、店頭販促物にはブランド訴求のために共通コンセプトをキャッチコピーやビジュアルでわかりやすく表記します。
店頭販売チャネルで主に用意するべき販促物は、商品テスター、店頭用ゴンドラトレイ、ハンガートレイ、POP、ミニパンフレット等です。また、新商品を販売する場合、店頭プロモーションを提案すると導入につながりやすくなります。店頭プロモーションの際にはビジュアルインパクトのある大量陳列台(大陳台)を用意することをお勧めします。
プロモーションはGMS内のインショップやバラエティショップでは展開可能ですが、ドラッグストアではバラエティドラッグ以外ではほぼできません。その場合は、値引きの販促企画を提案します。値引きも販促のひとつです。
そして、流通販売で肝心なのが、初期導入の商談に使うパンフレットです。パワーポイントで作った詳細の説明書だけでは通用しません。規定書と言われる商品の説明書が必要になります。これはフォーマット通りに必要事項を記載するもので、どの流通販売でも共通で使えます。間違っても、消費者用のミニパンフレットを商談に持って行かないようにしてください。
流通販売は代理店販売ですが、直販と言われるWEB販売や通信販売では、店舗での販売はしませんので、店頭販促物や規定書の用意をする必要はありません。直販で必要なのは広告とオリジナルの販促です。
すばらしい商品だからクチコミだけで売れると思って、広告予算を準備しない企業がありますが、知名度も信用度もない商品を購入していただくのはなかなか難しいです。
何か大きなコミュニティの一員であるとか、既存事業の顧客をターゲットにする場合以外は、自らお客様を捕まえてこないと商品は売れません。それが広告です。ターゲットのお客様が見るであろうメディア(媒体)に広告を打って商品や企業の知名度を上げて、信用してもらって、初めて商品販売に結び付きます。
1度商品を購入してくれたら、その後、2度目、3度目とリピート購入し続けてもらうには継続的に販促をする必要があります。
お客様は浮気性です。商品を使って、ある程度満足していても、他の商品が気になります。ひとつの商品を満足して使い続ける人の方が少ないです。だから、販促をして「2回目も3回目も買ってくださいね」と伝え続けなければ、お客様は他の商品に目移りしてしまうのです。
リピート販促も様々なものがあります。1個1万円だけど2個セットで1万8,000円に割引するなどのセット販売、毎月定数を購入する定期購入、お誕生日月限定の値引き、お友達紹介キャンペーン、一定金額ごとに付くポイント制、等々です。
販促物の表示やプロモーション内容などは景品表示法や薬機法等の各種関連法令に従わなければなりません。
販促物の印刷表記だけではなく、イベントなどでお客様へ説明する際の口頭でのセールストーク文言も同様です。サンプリングやプロモーションスタッフ、販売店スタッフにお客様への商品説明をする場合や通販発注を受けるオペレーターも違反しないよう注意が必要です。
販促物画像は株式会社美有起様より提供
http://www.kabumiyuki.co.jp/
ドラッグストアにコスメや美容関係のグッズ、おしゃれな文房具、雑貨、外国製の小袋入りお菓子などを扱っているようなバラエティショップの要素が加わった複合的店舗のこと。
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