最近はキレイになるために頑張っている女性がたくさんいますよね。とてもいいことだと思います。お金もあって、時間もあって、そしてやる気もあれば、女性は磨けば磨くほど美しくなります。それは確かです。でも実際、朝から晩までみっちり働いているバリバリのOLが、そこまで余裕があるかというとちょっと非現実的かもしれません。
多くの人は限られた時間の中で、食事を抜いたり、とりあえず“いいと言われている”サプリメントなどを摂取したりして、“なにもしないのは悪”とでもいわんばかりになんとか美の「衰え」に抵抗しています。たとえそれが気休め程度のものであってもです。もちろん、中には、限られた時間を必死でやりくりし、お金も惜しみなく投資して、一生懸命に頑張っている人もいます。でも、実は、こうしたやり方は、必ずしも健全ではなく、けっして安全、とはいえないんですね。
まずいえることは、食事を抜くのは問題外。サプリメントをとるにしても、いくら人からいいといわれていても、それがその人にとって本当に必要なものでなければ意味がありません。さらに、粗悪なサプリメントであれば、摂取するのは百害あって一利なしです。「とりあえず摂っている」人に限って、安易に安いサプリメントを購入しがちですが、大変危険です。そして、多忙にもかかわらず、一生懸命頑張る人。これは、素晴らしいことですが、結局は体に負担がかかってしまいます。特に女性の場合は、月の周期がありますから、そのあたりもしっかりと考慮しないと、美しくなるどころか、ストレスを溜め、挙句には体を壊しかねません。
では、多忙な女性が美しくなるにはどうすればいいのか。キーワードはズバリ「ずぼら」です。辞書の意味は「だらしない」ですが、要するに頑張りすぎず、適当に、楽しみながら取り組めばいいということです。疲れていれば休めばいいし、急な仕事が入ったら、その分寝る時間を削ってまで予定をこなす必要などないんです。「やらなきゃいけない」となると、かえってストレスになります。できるときはしっかりやる。できない時はキッパリ休む。要するにメリハリをキッチリとつければいいんです。
私の場合、一応、健康や美容を気にしていますが、飲むときはトコトン飲みます。大抵は、記憶を失って、気がつけば布団の中なんですけどね(笑)。でも、もしも、美容によくないからお酒は一滴も飲まない、なんて決めていたら、かえって精神衛生上不健康でストレスをため込んでしまうかもしれません。世の中にはいろいろな美容法が氾濫していますが、そうしたモノに杓子定規に従うのでなくて“遊び”が大切なんです。そうでなければ、続きませんからね。継続は力なりとはまさにその通りで、ずっと続けていくことが、美にとって一番大切。そのために「ずぼら」が大事なんです。
ただし、そのために押えておくべきことはありますよ。さすがに単なる「ずぼら」では本当に「だらしのない」オンナになってしまいますからね(笑)。ひとつは、サプリメントについての正しい知識。さきほどもいいましたが、これなくして、なんとなく摂っているだけでは、残念ながら何の効果も期待できません。もうひとつは、肌をキレイにするには内側がきれいでなければいけないということをしっかりと認識しておくことです。肌にいい美容液やサプリメントを使っても、生活習慣が乱れて内臓がボロボロだと、何の効果もありません。最低でもこの2点について、しっかり勉強し、理解しておくことか、“ずぼら美容法”を効果的に実践するための最低条件です。
なんでもそうですが、ポイントを押えずに、我流でやっても一向に上達しません。私たち医師としては、そうした人たちの背中を押して、正しい方向へ導いてあげるのがひとつの責務だと思っています。そのための一環として、情報が氾濫する中、できるだけ容易にキチンとした情報を取得できるよう、さまざまな形で情報発信していかねばならないと思っています。
プロフィール
URL : らら女性総合クリニック
http://www.lala-women.com/
1995年 広島大学医学部卒業 広島大学医学部
産科婦人科学教室入局
県内の病院勤務を経た後、現在はららぽーと横浜内にある「らら女性総合クリニック」院長、高輪メディカルクリニック女性外来医長として勤務。婦人科のみならず女性のあらゆる面をトータルにケアし、また講演、執筆、TV出演など幅広く活動。専門は婦人科だが、女性の体・心・肌のあらゆるトラブルをケアし、女性の「きれい」と「健康」を目指す。
担当科目:婦人科・美容皮膚科
日本産科婦人科学会専門医
日本補完代替医療学会学識医
「幸せオーラの出るカラダ」生活文化出版
監修:松村 圭子
「サプリメント健康バイブル」
「サプリメント健康バイブル」
NPO日本サプリメント協会
他多