「クチコミサイトを見てよさそうだったから」「タレントさんが良かったといっていた」「友達がいいと勧めるから」…。多くの人が、そういったところからサプリメントの摂取を始めるのではないでしょうか。ハッキリいいましょう。サプリメントはクチコミや人の勧めで摂るものじゃありません!。理由は、人によって必要な栄養素なのかどうか、そもそも摂る必要があるのかどうかさえ、異なるからです。ではどうすればいいのでしょうか。
まずは自分の食事を見直してみてください。何を食べたのかをしっかりと記録してください。2週間も続ければ、傾向が分かります。その上で、本やネットなどを参照して、自分にはどんな栄養素が摂れているのか、逆にどんな栄養素が不足しているのかをしっかりと把握して下さい。そんなに面倒なことではないと思います。ここまでが第一段階。
次は生活習慣のチェックです。環境はどうなのか、働いているなら職場でのストレスはないのか、運動習慣はあるか、など健康に負荷を与える要因がないか、をチェックします。この段階で、専門家などに相談すると効果的ですね。それが難しくても、いまの自分の食事や生活習慣ではどんな栄養素が不足しているのか、あるいはどんなタイプのサプリメントが効果的なのか、などが概ね把握できるハズです。
サプリメントが本当に必要かどうかは、この段階で初めて判断できるといえるでしょう。もちろん、ある栄養素が不足しているとしても食事の調整でカバーすることができるでしょうし、運動不足が原因なら、そうしたチェックをきっかけに運動を始めるのもいいと思います。上記2段階のチェックを終えた時点で、自分はどうなりたいのか、どうやってそこへ到達するのかなどをしっかりと見極めるのです。
その上で、「やはりサプリメントが必要だ」と思うなら、今度は購入する際も細心の注意を払うべきです。成分のことなど細かいことを把握するのは難しいとしても、購入する前に、販売者に問い合わせてみるといいでしょうね。その際、しっかりと回答してくれるようならそこは信用してもいいでしょうし、どうも売ることを優先するようなトークをするようなところなら、敬遠したほうがいいかもしれません。
日本人は得てして「有名人が使っている」、とか「売れ筋ナンバーワン」というようなことに弱い傾向があります。ただ、忘れていけないのは、サプリメントは口に入れるものということです。食品とはいっても特定の成分を濃縮しているわけで、少なからず肝臓に負担をかけます。健康のためと思って摂取しながら、不要に内臓に負担をかけては本末転倒です。当たり前のことですが、自分のことは自分で守るしかありません。だからこそ、周囲に流されるのではなく、自分の状況を常にしっかりと把握することが、サプリメントと上手に付き合う上で、ひいては正しく健康であり続ける上で非常に大切だと思います。
プロフィール
URL : M'sクリニック南麻布
http://www.ms-clinic.net/
1994年 聖マリアンナ医科大学卒業。
同大学病院、関連病院にて一般消化器外科勤務。
その後Zクリニック青山、メディアージュ銀座クリニックを経て
2005年7月 メディアージュ青山通りクリニック 院長就任。
2007年8月 M’sクリニック南麻布 開院。
消化器、美容、ホルモン補充療法