株式会社生活の木・宇田川僚一常務取締役
10年前にスリランカにホテルを造ったのですが、その時にアーユルヴェーダと出会いました。アーユルヴェーダというとインドの印象がありますが、スリラン カでも独自の伝統医療としてスリランカ式のアーユルヴェーダを発展させてきました。スリランカには、アーユルヴェーダ省があり、大臣もいる程です。アーユ ルヴェーダを国策として推進しているのです。アーユルヴェーダと出会って、これからは代替医療の時代が来ると思いました。日本には生活医学がありません。 日本人にもアーユルヴェーダが必要になると思ったのです。今、デトックスが流行っていますが、お茶を飲んだり、マッサージしたりして毒素を排出させるとい う意味では、アーユルヴェーダもデトックスです。
アーユルヴェーダでは頭のマッサージをとても重視しています。ヘッドマッサージを考えた時、家庭でマッサージをするのに、一番適していると考えたのです。 シャンプーをしながら頭をマッサージすることができるからです。夫婦でお互いマッサージをしあったり、孫が祖父母をマッサージしてあげたり、健康のコミュ ニケーションツールになると思いました。
アーユルヴェーダでは、ヘッドマッサージは神経系全体をリラックスさせる効果と、毒素を鼻腔内に導き、鼻炎系の不調を解消する働きがあります。また、心身 共にリフレッシュする効果があり、緊張やストレスが改善され、顔色が良くなります。ほかに、頭皮の血行を促進することで、髪が丈夫になります。抜け毛、脱 毛、白髪の予防、毛根を強化し髪に輝きを与えるなど、髪、頭皮の健康、顔のたるみやシワ予防にも効果があります。
アムラやセンテラなどのハーブエキスです。アムラは、人間に欠かすことができない鉄分とビタミンCが大変豊富で、髪に使用すれば頭皮を改善し、髪にボリュームとコシを与えるといわれています。センテラは、血管や毛細血管を強化して、脳を始め体内の血流を促進します。
スリランカ現地のシャンプーは油ギトギトだったり、匂いが強く、そのまま日本に輸入するには不向きでした。当社のシャンプーではエキスを有効に使用してい ます。使い心地が良いように含有量のバランスを整えることに努力しました。石油系の界面活性剤は使用せず、アミノ酸系洗浄剤を使用しているので、頭皮や髪 に優しいですよ。また、日本に原料を輸入する際学術名が必要になりますが、現地では現地の言葉で扱われることが多く、学術名を特定するのに苦労しました。
対前年比130%くらいです。売れ行きはいいですよ。主に20代の男女が購入しています。容姿に気を使う層が多いのではないでしょうか。
直営店65店舗のほか、アロマテラピーショップ、ハーブショップ、雑貨店、ブティック、靴屋、ドラッグストア、エステサロンなど千数百店舗です。
マッサージオイル、歯磨き粉、ヘッドオイル、ハーブティー、ピンダ(ハーブボール)、スカルプマッサージャー(頭を洗うブラシ)、インヒラー(アロマスティック)などがあります。
現在のシャンプーの販売数は年間1万本程度ですが、これを10万本にもっていきたい。そのためには、アーユルヴェーダの認知度をもっと高めることが必要だ と思います。一昨年には日本アーユルヴェーダ普及協会を立ち上げました。スリランカ政府に認められた日本で唯一の団体です。日本人向けアーユルヴェーダの 教育プログラムを作ることを目的にしています。今年4月にはアーユルヴェーダの資格制度を作ります。