当社の製品の特徴は、すべてに加水分解卵殻膜および卵殻膜粉末が配合されている点です。これらは卵の薄皮が原材料です。この素材の優れた点は、アミノ酸組 成が人のそれと全く同じことです。そのため、吸収されやすく、体内のアミノ酸を補うこともできます。このようなものは、人工的な合成物は言わずもがなです が、天然素材でもなかなかありません。なお、卵殻膜粉末を食用として加工することに成功したのは当社が初めてです。
また、加水分解卵殻膜はIII型コラーゲンを増加させる働きがあります。通常、化粧品などに使用されるコラーゲンといえばI型を指していることが多いのです が、これらは役割が違います。I型は構造維持の役割があるのに対し、III型コラーゲンは別名で胎児性コラーゲンと呼ばれており、肌に柔軟性やみずみずし さを与える働きがあります。マスカラなどの化粧品には、この加水分解卵殻膜が配合されています。
そのため、チェルラー・マスカラはメーク アップとケアがひとつになった商品といえます。使用していただいている方々からは、「まつ毛が長くなった」「生え方が密になった」という声が届いていま す。スタッフも使っていますが、「伸びている」という声もあがっています。これらは、データとして蓄積するつもりです。
「ケア・アイアイ」は、黒、茶、青の3色ある「チェルラーマスカラ」の姉妹品で、眉毛にも使える透明マスカラです。他には廉価版の「ピコマスカラ」があります。
もともと加水分解卵殻膜を発見したのが知人だった関係で、その存在は以前から知っていました。私は肌が弱く、洗剤で洗濯した洋服でもかぶれてしまうほど敏 感です。そのため、アトピーにならない肌にしたい、肌を改善するにはどのようにしたらいいのかと考え、優れた素材である加水分解卵殻膜を使おうと考えたの です。
チェルラーマスカラ・シリーズは、加水分解卵殻膜をまつ毛ケアに使おうという発想で生まれました。
毛髪への栄養は毛根から吸収されるものといわれていますが、私は毛髪自体も皮膚と同じく吸収・呼吸していると考えています。だから、毛髪の表面に栄養を与えればきちんと吸収される。このことは、東海大学と共同研究の動物試験で確認されています。
実は、原料の加水分解卵殻膜は素材として極めて優れているのと同時に、価格もキロ98万円とずば抜けて高いんです。そのため、製品の価格だけを見ると決して安価ではないのですが、原料コストなどを考えると、価格はかなり抑えていると思います。
実現できた理由は、商品開発も企画も、製造ラインのコーディネートもすべて自社で行っているからです。私はもともとビール工場のライン製造に関わっていました。ある会社の全国7工場の樽のラインは私が作り、今も稼動しています。だから、製造過程を設計するのはお手の物なのです。また、粉体工学の技術に関しても、現役時代は多くの後輩に技術指導してきました。ものづくりのテクニックは引けを取らないと自負しています。
こうして、企画やコーディネートを外部に発注せず余分な費用をかけず、一方で、製造業者を自らが最適にコーディネートし依頼することで、自社工場を持つことでかかる維持費などをカットしているのです。
2003年に「チェルラーマスカラ」を発売し、2004年に「ケア・アイアイ」を売り出しました。「ケア・アイアイ」は、テレビショッピングの「QVC」 で発売時にソールド・アウトを記録しています。また、8月からは携帯サイト3社でも販売を開始しました。それ以降、継続的に月1000本以上は売れていま す。
全体的な購買層は20代前半から60歳代の女性まで、幅広いのが特徴です。QVCでは30~60歳代で、携帯サイトでの顧客は 20代前半から30代前半までと、媒体の支持層によって分かれます。ただ、幅広い年代に支持される理由は、弊社のマスカラシリーズは3世代にわたる女性 の、年代別のまつ毛トラブルをケアできる商品だからでしょう。若い世代はハードなマスカラでまつ毛が弱っており、出産後の女性はケラチンが欠乏していま す。そして、高齢の女性であれば老化によるコラーゲン減少がみられるのです。
もっと販売を強化したいですね。
私どもの製品は、説明をして売れる商品です。そのため通販がメインですが、店販用に低価格の「ピコ・マス カラ」を作り、1年半ぐらい前から販売しています。「チェルラーマスカラ」の高級感を守りつつ、普及版としてより多くの人に加水分解卵殻膜の良さを知って もらうためです。
今後は、他社との差別化をより明確に打ち出すためにも、メディアをうまく活用していきたいですね。東海大学と共同で行っている実験の結果をニュースとして発表したり、出版する予定です。