あるスパの業界雑誌の最新号を何げなくめくっていて、機器の特集記事を見つけました。私が読んだのは“スパ機器の特集“だったのですが、そのなかにエンダモロジーや振動マシーンなどもあったのです。やや意外な感じを持たれる方も多いかもしれませんね。
通常の「スパ」からイメージする機器かといわれると、少し離れているような気がする、という人も多いでしょう。で、知人にこの話をしたところ、「何を言ってるの、バリのリッツカールトンのスパではエンダモロジー機器が好評なのよ。」「ヒップの形とかリフトアップとか手ごたえのある結果が見えるからやみつきになるのよ。」 とか、延々と聞かされるはめになってしまいました。
私自身、そういったことをまったく知らなかったわけでもありません。が、どんな話が聞けるかな? という楽しみから、「ふぅーん、そうなの?」を繰り返しているうちに、もしかすると「機器に対して余計な心理的ハードルを作っていたのかな?」と、ちょっぴり反省もしました。 いろんな話は、実に為になったのですが、南仏のワイナリースパで打ち止めとなった当たりではアルコールが多くなってしまい、最後のあたりは記憶が少しとんでいます。あまり健康的ではありませんね。
さて、機器を使ってのトリートメントのメリットとしてよく言われるのが、「セラピスト、エステティシャンの力量による差が少ない」均一なトリートメントができること。 ハンドの場合は、どうしても個人差が出てしまいますが、機器の場合は使い方を正しく行えば、その差はずっと小さくなります。
ハンドトリートメントの技術レベルが高い人ほど、機器の使用を避けるような傾向もありますが、本当はそういった人ほど、あらゆる機器をうまく使いこなすことができるのです。 機器を使うメリットのもう一つ(さきほどのポイントよりもっと重要ですね)は、人の手だけではとうてい不可能な高機能なメニュー内容を提供できること。
お客さまの立場からすると、たいへん魅力的です。あらゆる種類の機器が、スパやエステティックサロンで使われていますが、大きくは2種類に分かれます。「機器による特殊な作用が目的であるもの」と、「ハンドトリートメント効果をさらに大きく引き出すもの」と。
始めのほうの機器は、場合によってはかなり専門性が高く、ものによっては医療機器に近いような気もします。あとのほうは、たとえばプレウォーミングのためのさまざまな機器などがそれに当たるのでしょう。
いろいろな新しい機器が展示会などでは紹介されていますが、事故やトラブルを発生させると、消費者からの信頼をサロンは一挙に失うことになりますので、安全面、製造元の信頼性やメンテナンス性にも十分に配慮して導入を検討してください。