特に、エステティックやスパのさまざまなメニューで、他の業種のサービスともっとも異なる点は「触感」でしょう。「手技」というある種、独特なテクニックは、うるおいに欠けがちになる日常の中で、ひときわ輝く価値あるものとしてお客さまに評価していただける内容です。
しかしながら、視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚、これら五感のうち、もっともお客さまに「わかりやすい」のは、やはり「視覚」でしょう。これは、「伝えたくはない内容までも伝えてしまう」という危険性を持っていることでもあります。
エステサロンやスパサロンでの「視覚」。どのような工夫ができるでしょうか?いかにもありがちのものにはしたく無い、という意識がはたらきます。しかし、思いつきで奇抜なアイデアを形にしたところで、お客さまから支持されるとは限りません。 考えるヒントとなるようなキーワードの一部を羅列してみます。
「色」「光量」「高低」「直線・曲線」「素材の質感」「統一感と個別特徴」「時間の流れと色・光量の変化」「場所(イメージ)の表出」「化粧品材料との連動イメージ」「音と視覚の連動」「閉鎖と開放」・・・。
いろんな視点でサロンづくりの工夫を考えることが可能です。ただ、個別バラバラの思いつきの寄せ集めになってしまわないよう、しっかりと「幹」を作って、その方向でイメージを膨らませていくとよいでしょう。「幹」となる内容は、どんな内容でもかまいません。あなたが「こだわっている」ことで、しかも「具体的な」ほうが、全体から受けるイメージがより鮮烈になると思います。