β-クリプトキサンチンは、β-カロテンなどと同じカロテノイドの一種です。ダイセルでは、温州みかんにβ-クリプトキサンチンが多く含まれることに注目し、搾汁残渣に酵素処理を行い、水溶性成分をできるだけ除くことで、β-クリプトキサンチンの含有量を300倍にまで高めました。
また、この酵素処理によって摂食時の体肉への吸収性も高めることができました 。美白作用、抗酸化作用、抗疲労作用、免疫賦活作用など多くの機能性を示すことを研究により証明しています。
【1】美白作用について
・酵素処理うんしゅうみかんによるシミ消去作用
酵素処理うんしゅうみかんを8週間、経口摂取する試験を実施し、摂取開始前、4週間後、8週間後に顔画像解析で左頬の顔のシミについて調べた結果、100mg摂取群、200mg摂取群のシミ(個数、スコア、パーセンタイル)の変化量は、プラセボ群に比較して有意に減少しました。さらに200mg摂取群の方が減少する速度が速く用量に依存する傾向が観察されました。また、シミスコア(シミの面積・濃さを勘案した値)の変化量は、いずれの場合でも100mg摂取群.200mg摂取群はプラセボ群に比較して有意な改善効果が確認されており、β-クリプトキサンチンの摂取によりシミが減少することが確認されました。
【2】抗ロコモティブシンドローム作用について
・ロコモティブシンドロームとβ-クリプトキサンチンの関係
β-クリプトキサンチンは、血中濃度が簡単に測定できるため、ロコモティブシンドロームの主な要因である、骨・関節・筋肉に関する疫学調査による研究が進められています。また、関節炎リウマチの研究では、血清中β-クリプトキサンチン濃度が高い人は、関節リウマチや炎症性関節炎のリスクが低いことがわかっています。最近ではサルコペ二アの疫学研究もされています。
▲ヒト実験のハダ写真/摂取前
▲摂取後
▲温州みかんにβ-クリプトキサンチンが多く含まれます