老化は病気である、そんな夢に一歩近づく。
未来への期待を背負うアンチエイジング素材として注目されるβ−NMN、
アスタキサンチン、レスベラトロールは、エイジングケアの夢の三重奏を奏でる。
―三重奏とは―
NMNの摂取によりミトコンドリアが活発にエネルギー産生を始めると必然的に
活性酸素も発生します。加齢・老化は活性酸素消去能が衰えている状態ですから同時に消去能力もケアしなければ理論的に矛盾します。アスタキサンチンの活性酸素消去作用はNMNの機能を有益に導く重要な生理的意義を持ちます。レスベラトロールはNMNとは異なる機序で?寿遺伝子サーチュインを刺激し、NMNとの相加効果が期待できます。加齢に対し、3者が奏でる相互の役割が期待されます。
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■ β−NMN
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“加齢・老化”においては細胞内NADの存在量が減少、それに伴いエネルギー産生量が減退し、臓器・組織の機能が衰えた状態である。
生命のエネルギーは、細胞の中のミトコンドリアと呼ばれる小器官で生まれる。
細胞内に取り込まれた糖、脂肪酸、アミノ酸がエネルギーに変換するためには、補酵素NADの存在を必要とする。
NMNの摂取により体内のNAD量の増加が明らかとされ、ミトコンドリアの機能が回復し、細胞の活力向上から以下のことが報告されている。
1.活動量が増加
2.肥満抑制
3.インスリン抵抗性の改善(血糖値低下)
4.骨格筋の萎縮抑制
5.骨密度の上昇
6.視力改善
7.神経細胞死を抑制(認知機能の改善)
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■ アスタキサンチン
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生命は、食物から取り入れた糖質やタンパク質を呼吸から得た酸素で燃焼し、発生したエネルギーで維持されている。
しかし、この過程で活性酸素は宿命的に発生し、避けることはできない。
従って、細胞内のSODは細胞外に比べより多くのSODが存在しており、エネルギー代謝により発生する活性酸素の消去に備えているが体内活性は40才を過ぎると急激に低下する。酸素毒性を消去するにはSODの他にいくつかの体内産生酵素やV.C, V.Eなどがあるが、食品成分であるレスベラトロール、アントシアニンに代表されるポリフェノール類も消去に働く代表的な物質である。2000年に自然界で最も強い活性酸素消去能を持つ食品成分として、脚光を浴びて登場したのがアスタキサンチンである。
アスタキサンチンの生体機能は多くの研究者の興味を引き、発表された研究論文は多数に上る。
※詳細は下記URLの「バイアスチン®」を参照
https://www.e-expo.net/materials/012277/0001/index.html
エネルギー産生に伴う酸素毒性は寿命に影響を与える。
動きの多い小動物は単位体重当たりのエネルギーをより多く必要とし、その分、酸素の消費量も増す。
動物種による寿命の系統を観ると、体重に比し体表面積当りのエネルギー発散量、単位体重当りの酸素消費量の多い種は短命であることが分かる。但し最も進化したヒトはこの相関には当てはまらない。
【 動物の平均寿命 】
・動物種/平均寿命
・ゾウ/60~70年
・ゾウガメ/100年
・チンパンジー/50年
・ニホンザル/20~30年
・タンチョウヅル/20~30年
・カメ/10~30年
・ツバメ/7年
・スズメ/2~3年
・ネズミ/2~3年
・昆虫/1週間~数10日
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■ レスベラトロール
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2003年、Dr. Guaranteは著書「Ageless Quest」の中で、酵母細胞の中から長寿遺伝子Sirtuinの発見について記している。その後レスベラトロールが長寿に関与するSirtuinを活性化し、マウスの寿命を延長することを発表した。
この遺伝子が実際に働くのは活性化状態にある時で、カロリー制限をした場合には活性化するが、レスベラトロールは非制限時においても遺伝子のスイッチ役を持っているとしている。
レスベラトロールの摂取はミトコンドリアを活性化、インスリン感受性を高め血糖を調整、運動能力を向上させることが報告がされている。
一方、カロリー制限時には細胞内のNAD量が増加する。Sirtuin遺伝子の活動にはNADの存在が必要である。(日本放送出版協会:「長寿遺伝子を解き明かす」より)