情報提供 : 池田薬草株式会社
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国家戦略と連動した地域創生の潮流を受け、地域の特産品を活用した地方企業の動きが活発化しつつある。徳島を拠点にする
池田草薬のオリジナル原料、スダチ果皮エキス
は、その名から分かるように同県の特産品・スダチの未利用部位だった果皮を原料にした機能性原料だ。近年、スダチ果皮特有の機能性成分に優れた抗肥満効果が発見され、にわかに注目度が高まっている。

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日本固有の種であるスダチ。その生産量の実に98%が徳島県で生産されていることはあまり知られていない。 スダチは、その爽やかな酸味とすがすがしい香味を楽しむために、果汁を搾り食材にかけて食すのが一般的だが、その皮は捨てられることが多い。徳島県では、年間約8,000トンに上る生産量のうち、半分はジュースなどの飲料に加工される。その際に出る搾汁カスは年間約2,000トンにも及ぶという。その捨てられていた果皮から見つかった機能性成分がスダチチンだ。

スダチの果皮にしか存在しないスダチ特有の成分で、ポリメトキシフラボンの一種になる。ノビレチン、タンゲレチンに代表されるポリメトキシフラボンは、発がん抑制作用、アディポネクチン分泌促進や脂質代謝改善などのメタボリックシンドロームに対する作用やTIMP-1産生促進などの関節リウマチや変形性関節症に対する作用、記憶障害改善などのアルツハイマー病に対する作用など、多数の機能性が報告されている。また、スダチチンには他に、寿命延命効果についての報告もある。
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
スダチチンが発見されたのは40年近く前だが、機能性が確認されたのは最近のことだ。 徳島県の糖尿病死亡率は、過去14年にわたり連続してワースト1位を取るなど、全国上位にランクされ続けている。これに危機感を抱いた同県では、県を挙げて糖尿病の克服に取り組むため、平成21年度から25年度までの5年間、文部科学省の「地域イノベーション戦略支援プログラム」として、糖尿病関連の研究を推進してきた。 その研究の中で発見されたのがスダチチンの持つ優れた抗肥満効果だ。 現在、徳島県の地場企業である池田薬草株式会社が、抽出から精製まで、徳島県、徳島大学と共同で開発を進めている。ここへきて着実に成果も出始め、有効なエビデンスも揃い始めている。

スダチチンを1%含むスダチ果皮エキスのマウスへの長期投与試験において、スダチ果皮エキスに体重増加抑制効果が確認された。
スダチチンには、体内の骨格筋に作用して、エネルギー消費量を増大させ、内臓脂肪や皮下脂肪の蓄積を抑制し、結果として糖代謝や脂質代謝を改善させることが明らかになっている。
現在、スダチ果皮エキスの体重増加抑制作用の詳細な作用機序に関して、研究データを取得中である。
※参考文献:Tsutsumi, R.; Yoshida, T.; Nii, Y.; Sakai, T. Sudachitin, a polymethoxylated flavone, improves glucose and lipid metabolism by increasing mitochondrial biogenesis in skeletal muscle. Nutrition & Metabolism, 2014, 11, 32-45.


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商品設計としては、食品サプリメントなど単体での商品化はもちろん、その他の有用な素材と組み合わせることでより訴求力を高められることが期待できる。例えばサラシアなどは、同じダイエット系だがまったく内容成分が違うので併用に適しているといえる。他にもトウガラシ、ヒハツエキスなどと組み合わせることも考えられる。
また、保存性、汎用性が高い素材なので、栄養補助食品や飲料などさまざまなバリエーションでの利用が考えられ、さらなる研究の進展とあわせて今後の展開が注目される。

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当社はその立地条件から四国産素材由来の機能性食品の開発を行っており、その一環として未利用資源であるスダチ果皮から抽出した濃縮エキスの開発を進めています。
我々の作った「スダチ果皮エキス末」はスダチチンを規格化したものです。摂取目安量は1日300~500mg、コンビニに並ぶような価格で原料として使ってもらえるものです。
ポリフェノールやフラボノイド類がバランスよく含まれていることから、血流改善や抗アレルギー効果を期待したフラボノイド供給源としても有用と思われます。将来的にはロコモでもデータを取りたいと思っています。
今後の展開としては、競争的資金等得ながら研究・開発を継続・推進し、スダチの研究に賛同してくれる方々とコンソーシアムを構築、ヒト臨床試験を実施したいと考えています。
当社は医薬品GMP、ISO9001、14001を取得しており、厳格な製造・品質管理体制で造られた安心安全の四国の素材をお届けすることが可能です。地方創生の風に乗り、四国独特の風土気候で生まれた素材を全国、できれば世界に向けて提案していきたいと思っております。

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地域の特性を生かしたイノベーションの創出を関係府庁の施策を総動員して支援を行うもの。これによって、産学官金が連携してイノベーションを創出する仕組みが生まれ、活力ある地域づくりや産業競争力の強化、ひいては国の科学技術の高度化・多様化につながることが期待される。スダチチンの持つ優れた抗肥満抑制効果はこの研究の中で発見された。
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スダチは徳島県、カボスは大分県の特産品。どちらも同じミカン科の香酸柑橘類で見た目はとてもよく似ている。一番大きな違いは大きさで、スダチがゴルフボールくらい、カボスがテニスボールくらいと、カボスの方が一回り大きいので比べて見れば一目瞭然だ。また、一般的にスダチはカボスより皮は薄くて香り高いのも特徴だ。

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≪事業内容≫
- ■第二種医薬品製造販売業
- ■医薬品製造業
- ■医薬部外品製造販売業
- ■化粧品製造販売業
- ■食品添加物製造業
- ■機能性食品・健康食品製造
- ■OEM
- ■受託製造
≪沿革≫
- ■1984年(昭和59年)
池田薬草株式会社設立。厚生省より医薬品製造業としての許可を受ける - ■1986年(昭和61年)
ジュウヤク他102種類、厚生省より医薬品製造承認を得る - ■1990年(平成2年)
新社屋・工場 落成 - ■1993年(平成5年)
帝國製薬株式会社 池田工場 落成 〔業務提携〕 - ■1994年(平成6年)
エキス濃縮装置増設 - ■2000年(平成12年)
SD(スプレードライ)工場 落成 - ■2003年(平成15年)
SD(スプレードライ)第2工場 落成 - ■2009年(平成21年)
粉砕工場 落成 - ■2014年(平成26年)
ISO9001/14001認証取得 - ■2015年(平成27年)
Sudachin® 販売開始、川崎市に「新川崎ラボ」開設 - ■2016年(平成28年)
健康補助食品GMP 取得/大麦若葉栽培事業 開始 - ■2017年(平成29年)
徳島市に「とくしまラボ」開設(新川崎ラボが移転)
≪所在地≫
- [本社・工場]
- 〒778-0020
- 徳島県三好市池田町州津中津
- 1808-1
- TEL:0883-72-5320
- FAX:0883-72-5005
- [とくしまラボ]
- 徳島県立工業技術センター内(産業技術共同開発センター研究室9)
- 〒770-80212
- 徳島県徳島市雑賀町西開11-2
池田薬草株式会社
〒778-0020 徳島県三好市池田町州津中津1808-1
TEL:0883-72-5320 Fax:0883-72-5005