情報提供 : 株式会社IHM
南米パラグアイのごく一部でしか採れない
キク科のハーブ「パロアッスル」
。様々な要因から、ほとんど知られていない大自然が生んだ野生の機能性ハーブにいま、日本で注目が集まりつつある。独自ルートで輸入し、密かにその無限の可能性を追求してきたIHMが、健康市場への本格展開に乗り出したのだ。知られざるワイルドハーブの驚きのチカラとその可能性に迫る――。
「パロアッスル」と聞いて、知っている人がいたら、かなりのハーブ通といえる。同素材は、原産地のパラグアイでもごく一部の地域でしか取れないほど希少な品種だからだ。しかし、実は日本には1999年に上陸を果たしている。
現地の薬草市場で、糖尿病や腎臓病のケアに高値で販売されていた同素材。その効果に着目し、いち早く輸入を開始したのだ。とはいえ、知名度がないだけに、あくまでもトライアル的な位置づけでのアプローチに過ぎなかった。さらに言えば、現地の雇用創出にもつながることから、そうした目的も含め、パラグアイとの友好関係構築に主軸が置かれていた。
ところが、そうした方針を一転される出来事が起こる。試験的にパロアッスルの摂取を続けていた糖尿病患者の症状が大きく改善。伝承レベルと思われたパロアッスルの潜在力が、日本でも現実に発揮されたのだ。
それを機に、パロアッスルの本格的な研究がスタートする。販売は水面下で留めつつ、千葉大学大学院薬学研究院との共同研究を実施するなどで、ベールを剥がすように着々とエビデンスを積み上げていった。
通常、未知の素材は、現地での食経験などをベースに機能性が引き継がれ、国内市場に流れてくることが多いが、パロアッスルは、最初の輸入段階からじっくりと研究が続けられ、その成果が積み上がるという商業ベースに逆行するようなプロセスで育てられてきた点で、他の機能性ハーブとは大きく異なるといえる。従って、ヒト試験による有効性や作用機序も解明されており、新制度で機能性への関心が高まる中でも十分に競争力のあるハイクオリティな機能性素材として耐えうるものとなっている。
初上陸から17年。まさに満を持して国内市場で本格展開されることになったパロアッスル。そのベールに包まれた実力を作用メカニズムからじっくりとみていこう。数多くある同素材のエビデンスの中で、注目度が高いのが、燃焼系素材としてのエビデンス。その作用機序は、パロアッスルが、脂肪代謝を促すたんぱく質PPARγに働きかけ、脂肪細胞を正常サイズに修正。その結果、善玉ホルモンのアディポネクチンを増加させ、悪玉ホルモンを減少させる。さらに熱産生タンパク質であるUCP1を増加させ、脂肪を燃えやすい褐色脂肪細胞へ変化させる(下図参照)というものだ。
また、血糖の8割は骨格筋にとりこまれる際にはインスリンとインスリンに依存しないAMPKを介する経路が知られている。インスリンは余分な糖を中性脂肪というかたちに変えて蓄えてしまうが、燃料センサーとも呼ばれるAMPKが活性化すると、運動と同じような刺激を生じてエネルギー産生を活性化させるため、インスリンの働きが充分でない人や物理的に運動ができない人にとっても燃焼効果が大いに期待できる。
パロアッスルは濃度依存的にAMPK活性を上昇させることから、上述したUCP-1の活性化とともに細胞内のエネルギー代謝を活発にすることが期待される。
パロアッスルの脂肪燃焼効果については、2か月摂取のヒト試験ですでに有効性が確認(下図参照)されており、上記の作用機序との整合性もある。その他、内臓脂肪低減、糖質吸収緩和、血管リスク低減(下図参照)・・など、現代人を蝕む、生活習慣病に対する様々な効果が期待される。
In vitroながら、糖化抑制作用も確認されている(下図参照)。こうしたことから、パロアッスルには、燃焼系素材としての痩身効果に加え、抗糖化による美肌効果やエイジング効果も期待され、健康と美しさをキープするのに適した高齢社会のニーズにマッチした活用が見込まれそうだ。
パロアッスル抽出エキス末は3DG生成阻害作用、ペントシジン生成阻害作用、
およびCML生成阻害作用を有することがわかった。
さらに、3DG、CMLについてはアミノグアニジン(※)よりも高い阻害率を示す。
代表的なAGEs生成阻害物質で、糖尿病合併症治療薬(日本では未承認)
ペントシジンはポジティブコントロール未設定のため測定値なし
原料供給は、お茶用の刻み原料、含水アルコール抽出エキス末(パロティエラSG)の2種類。飲料や錠剤、カプセル、さらに顆粒、菓子、一般食品など多様な活用が可能となっている。将来的に機能性食品制度への対応も視野に入れつつ、そうした製品への副材としての活用も付加価値を高める上で有効といえ、マルチな活用が期待できる。
安全性については、プレミアムハーブにふさわしく、無農薬、有機栽培の上をいくワイルドレベルとなっており、さらに現地ではドラム乾燥機を使わず、天日乾燥の組み合わせで、最上ランクといえる。その希少性から、ひっそりと流通しながらも着実にエビデンスを積み上げ、機能性素材として磨かれてきた同素材。まさにプレミアムな価値を伴っての国内本格展開となるだけに、大いに注目が集まりそうだ。
パロアッスルが自生するチャコ地方は、首都アスンシオンから四輪駆動で5時間以上。それだけでもいかに過酷な環境かが分かる。
かつて海底だったという同所は、土壌中の塩分やミネラル濃度が高く、寒暖差も激しく、ピューマやジャガーが棲息。現地の人もめったに足を運ばない。もちろん農薬など全く無縁だ。
機能性ハーブ類の輸出には厳しい規制がかけられている。IHMは唯一、パラグアイ環境庁に認可され、自生パロアッスルの輸出を許可されている。その理由は、環境保護および現地の雇用確保の観点で、群生地の隣接地で栽培プロジェクトを実施したため。あくまで認可のための栽培で、輸出用ではないが、こうした取り組みなどでパラグアイ政府とも太いパイプを構築していることが、希少なパロアッスルを日本で活用できる背景にある。
■ 株式会社IHM
≪事業内容≫
医薬品、医薬部外品、健康補助食品、化粧品、医療用具等、健康生活支援。商品の卸販売、健康提案のプランニング、機能性食品原料の開発・卸販売
≪所在地≫
〒141-0022
東京都品川区東五反田1-6-3
いちご東五反田ビル2階
https://www.ihmg.jp/
1972年千葉大薬学部卒業、1974年同大学院薬学研究科修士課程修了、2000年千葉大学教授、大学院薬学研究院・高齢者薬剤学研究室担当中にパロアッスルの共同研究に携わる。2014年5月千葉大学名誉教授を経て、現在6月千葉大学予防医学センター客員教授。
パロアッスルはヒト試験において内臓脂肪の減少、体重減少、カロリー消費量の増加、血中アディポネクチン増加、良好な血糖値コントロールや動脈硬化改善作用などが確認されています。その作用点として、α-グルコシターゼ阻害作用および糖吸収抑制作用と糖化抑制作用を表し、さらに細胞内代謝でのPPARγ発現刺激により、アディポネクチンの増加、UCP-1活性の増加、さらにはAMPKの活性化が認められました。
肥満から始まる生活習慣病の発症に中心的な役割を演じるのがインスリン抵抗性ですが、パロアッスルが有するこれらの多様かつ多面的な作用により、いわゆる燃焼力が低下したヒトでの抗肥満効果並びにインスリン抵抗性改善に寄与しているものと考えられます。
パロアッスルは、現代人が健康寿命をまっとうし、質の高い人生を享受することに貢献できる機能性食品として大いに期待されます。
世界中の数多くのハーブを目にしていますが、パロアッスルの大きな可能性に注目し、2004年ごろから研究開発にも携わっています。 パロアッスルが機能性ハーブとして優れているのは、薬理作用が明確であるオレアノール酸、ウルソール酸などのテルペン類やクマリン誘導体とともに、ミネラル成分もバランスよく含まれていること。また、安全性や効能のデータが豊富であり、農薬等に暴露されない環境で生育している点も見逃せません。
燃焼系素材としては、体重・体脂肪の減少だけでなく、抗メタボ・抗糖尿病作用において、重要な働きをするアディポネクチンの増加、さらに、骨格筋・基礎代謝量の増加という体組成の「質」の向上が確認できています。パロアッスルが有するこれらの様々な作用は、いつまでも健康的で若々しくあり続けたいと願う現代人の希望に沿うことが可能だと考えます。
加えて、パロアッスルには私達が持つ身体を常に同じ状態に保つ「恒常性」を維持する働きがあると考えられており、近年大学との共同研究によって様々な新しい効果が分かってきています。供給体制が整った今、ポテンシャルにすぐれ、安全性の高い機能性ハーブ・パロアッスルは今後、国内に留まらず、海外での流通も検討中で、大きな拡販が期待される注目素材といえるでしょう。
1987年東京大学農学部農芸化学科食糧化学研究室修了。1987~2002年キッコーマン株式会社勤務。現職、株式会社エム・エイチ・ビー代表取締役副社長。神奈川科学技術アカデミー非常勤研究員、日本抗加齢協会事務局。
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