ウルソル酸は3種の炎症に関わる酵素を阻害
・シクロオキシゲナーゼ
・リポキシゲナーゼ
・ヒト白血球エラスターゼ
■ 原料由来植物
・ローズマリー (Rosmarinus officinalis)
・トゥルシー (Ocimum sanctum)
・セージ (Salvia officinalis)
■ 薬理学的活性
・抗炎症作用
・抗腫瘍作用
・抗菌作用
ウルソル酸は5員環のトリテルペン化合物です。
Oleanoic acidの異性体です。
■ 抗炎症作用
・げっ歯類における研究ではウルソル酸はカラゲナンによるラット足の平の浮腫、マウスでの酢酸ライジングを抑制した。
・ウルソル酸はTPAによるマウス耳の浮腫を抑制する有用性があるローズマリー抽出物の活性成分の1つです。
■ 抗炎症作用の機序
・ マスト細胞からのヒスタミン遊離阻害
・リポキシゲナーゼとシクロオキシゲナーゼ活性阻害。この結果、アラキドン酸カスケードにおける炎症性因子の産生を減少させる。
・エラスターゼ阻害。エラスターゼはリューマチにおける組織炎症反応に役割を演じていると考えられている。
・補体活性の阻害
■ エラスターゼ阻害
・ウルソル酸はヒト白血球エラスターゼ(HLE)を効果的に阻害する。
・HLEは傷によって惹起される炎症で引き起こされるセリンプロテアーゼです
・ウルソル酸によるエラスターゼ阻害のED50値は4.4 μMです。一方、oleanolic acidのED50は6.4μMです。