煮出した番茶に茶花を数粒いれて先端に塩をつけて茶筅で泡立てる。 そこに握り飯、煮豆などを入れて箸を使わずに食す。 お茶というより、食べるお茶。由来は、泡立てる際の音という。
機能性表示食品としての届出も行っており、「抗肥満効果」のヘルスクレームを訴求できる。 花のイメージと相まって、美容系の健康食品との相性も抜群の注目原料。 そのポテンシャルについてエビデンスを軸に検証する。
茶花エキスはツバキ科ツバキ属の「茶の木」の花から抽出した成分。中国原産の茶の木は日本には奈良〜平安時代に薬用として入ってきたとされる。 新芽を摘んで日本茶として親しまれてきたが、花の部分も日本では古くから食されてきた。特に島根県では「ぼてぼて茶」が現在も郷土料理として親しまれている。
日本人にとって茶は日常であり、茶葉の健康効果も広く知られている。 そうした中、「花にも有用成分があるのでは」との仮説のもと、研究が進められ、いくつかの健康効果があることが突き止められた。
茶の花にはチャカサポニンという成分が含まれる。茶葉にはほとんど含まれない成分で、先行研究により、抗肥満作用が期待されている。
研究では「チャカサポニン」の脂肪に対する以下の3つの作用があることが確認された。
(1)は脂肪分解酵素の膵リパーゼを阻害する作用。脂肪を分解させず、体外へ排出することで、食事に含まれる脂肪の吸収を抑制する。
(2)は文字通り、脂肪を蓄積させないことで、脂肪を貯めないようにする。
(3)は脂肪の分解を促進する作用だ。
脂肪を寄せ付けないこれら3つの作用によって、抗肥満作用が期待できるのではないか。そうした仮説のもと、臨床試験も行われている。
〈結果〉
チャカサポニンが、食事に含まれる脂肪の吸収を抑え、食後に上がる血中中性脂肪を抑える機能があることが確認された(図参照)。
〈結果〉
チャカサポニンが、肥満気味の方の体脂肪、お腹の脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)、ウエスト周囲径、体重の減少をサポートすることで高めのBMIを改善させる機能が確認された。(図参照)
岩瀬コスファは、同原料の販売にあたり、初めて機能性表示食品の届出も行っている。 抗肥満系の原料はヘルスクレームの有無に、販売戦略が左右されやすいからだ。
臨床試験では特に、ウエスト周囲径の減少が顕著にみられたといい、その辺りがヘルスクレームに盛り込まれている。 こうした点は、ダイエット系の健康食品の展開を検討している企業には大きな付加価値になるだろう。
過剰摂取試験:1日当たりの摂取推奨量の17倍までの安全性が確認されている。
長期摂取試験:1日当たりの摂取推奨量の等倍から3倍を12週間摂取させ、安全性が確認されている。
そのほかにも、急性毒性、遺伝毒性試験による安全性が確認されている。
食経験もあり、錠剤、ゼリー、粉末飲料、その他加工食品に適している。ペットボトル飲料にも対応は可能だが、現状では安定性の調整が必要になる。
同社開発の茶花エキス配合錠剤サプリメント。機能性表示食品として23年12月に消費者庁に受理された。 食事の脂肪吸収を抑え、血中中性脂肪の上昇を抑制し、BMIを改善する機能がある。
わたしどもは「美と健康」をコンセプトに化粧品用原料の研究開発や素材のご提案、機能性食品・サプリメントを取り扱う総合商社として、時代のニーズを捉えた新しい価値を創造するために、商品の開発・提案、研究開発、ビジネスフィールドの拡大に取り組んでいます。
茶花エキスでは、美容産業での使い勝手も視野に、初めて機能性表示食品への取り組みも行いました。約3年の年月がかかりましたが、それに見合う価値を付加できたと自負しております。
他の体脂肪に関する成分と比較しても、チャカサポニンはウエスト周囲径を大きく減少する結果が出ています。その意味で、体感性を得られやすい原料であり、美容系の機能性原料として、訴求力が高いといえるでしょう。
茶花乾燥エキスICとして100㎎で「①体脂肪②お腹の脂肪③ウエスト周囲径④体重⑤BMI⑥食後中性脂肪の上昇抑制⑦食事の脂肪の吸収を抑える」の7つのキーワードを謳えます。
これは抗肥満サポート素材としての高いポテンシャルの証明であり、使い勝手にすぐれる原料だと自信を持って言える特長です。
今後も、茶花エキスの機能性に関する研究開発を続けていくと同時に、チャカサポニンのSRを提供し原料供給にも注力してまいります。
弊社は1931年の創業以来90年以上にわたり、化粧品原料と機能性表示食品原料を取り扱い、取引先様との連携によるオリジナル原材料の開発と提案を展開してきました。拡販の戦略やノウハウも培ってきたものがございます。まずは相談からでもお気軽にお問い合わせください。