「ラ・フローラEC12」は、食品用途のEC-12(コンビ社製)を化粧品原料として一丸ファルコスが開発した乳酸菌原料だ。皮膚常在菌を整える、という新しいアプローチで肌に潤いを生み出す同素材は、早くも末端製品が登場するなど、次世代型の乳酸菌化粧品素材として注目を集めている。
健康素材として知られる乳酸菌は、腸を調えることで体の機能を改善へ導くことが知られている。一方、「ラ・フローラ EC-12」は、顔に塗ることで、その機能を発揮する。まさに“塗る乳酸菌”といえるが、注目はそのメカニズムだ。
大きな特長は、塗布することで直接肌へ働きかけるのではない点だ。同素材が、働きかけるのは、皮膚に1兆匹生息するといわれる常在菌。腸内フローラに働きかける乳酸菌のまさに“肌版”といえる作用で、同素材は肌状態を調え、美肌へと導く。
表皮ブドウ球菌やその仲間であるコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)*などは、皮膚常在菌の中の美肌菌の一種で、美肌菌として活躍する。皮脂を分解し、グリセリンと酸性物質をつくることから肌のバリア機能の維持に深く関わっている。人によってその割合は異なるが、加齢により減少することが、同社の研究で分かっている。
*コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)は病原性の低いブドウ球菌の総称です。
実験は34人の、美肌と思われる女性を対象に行われ、年齢別に表皮常在菌を採取。CNSのコロニー数を調べた。その結果、肌の善玉菌であるCNSは加齢により減少し、20歳差では10分の1にまで減少することが確認された。
エンテロコッカスフェカリスEC-12株加熱処理乳酸菌末(以下、EC12乳酸菌末)がヒト由来の表皮ブドウ球菌を育菌することがIn vitroで確認されている。また、EC12乳酸菌末が表皮細胞からの抗菌ペプチドの産生を促すことも分かっている。
ヒトでの有効性試験も行なわれている(男性20人を対象に二重盲検プラセボ比較試験)。
その結果、CNSの変化、バリア機能の改善、およびアンケート調査において、その改善が認められた。
ヒト試験ではさらに、塗る乳酸菌による皮膚常在菌のバランス変化と消臭作用も確認している。1週間のスプレー塗布により、0.1%EC12乳酸菌末配合群では足のニオイ成分であるアミン臭を抑えることが確認された。また、EC12乳酸菌末により足の肌フローラの多様性が高まった。まさに腸内同様の作用が皮膚上でも起こり、肌状態の改善につながっていることを示す結果で、EC12乳酸菌末が文字通り“塗る乳酸菌”と呼ぶにふさわしいことが証明されている。
食品用として一定の地位を確立しているEC-12を同社が化粧品用途として開発した同素材。加熱処理タイプの乳酸菌を使用しており、安定性が高く、化粧品原料としての多様な展開が期待される。すでに菌活や育菌といったワードも美容感度の高い女性の間では浸透しており、まさにそのニーズに合致した製品展開に対応出来るだけに、今後の展開が大いに注目される。
中国を始め海外への化粧品販売をご予定のお客様には…IECIC2015該当の国産米由来植物性乳酸菌「ラ・フローラK-1 」もございます。
https://www.ichimaru.co.jp/products/laflorak1.html
弊社営業まで是非お問い合わせください。
腸内環境を整えるために体に良い善玉菌やその餌となる菌を取り入れ、健康になろう、というのが“菌活”。その皮膚版といえるのが、“育菌”。肌状態を左右する皮膚常在菌を健康に保つために善玉菌やその餌となる成分を活用し、美肌を目指すアプローチで昨今の美容界のトレンド。
乳酸菌entercoccus faecalisの菌体。加熱殺菌処理を施した高密度濃縮殺菌乳酸菌EC-12(食品原料)には腸内細菌バランスの改善作用が認められている。ラ・フローラEC-12は、その機能性に着目した一丸ファルコスが、化粧品使用に開発した。
化粧品原料のニューフェイスながら早くも末端製品が登場している。リップケア製品とクリームなどが配合化粧品として発売され、ヒット商品となっている。異例の速さでの製品化は、それだけ原料としての訴求力の高さが評価されたからであり、同原料のポテンシャルの高さが別の形で証明されたといえる。
コンビ
ナナローブ
【一丸ファルコス株式会社】
≪事業内容≫
化粧品原料、健康食品原料および
医薬部外品原料の研究開発、製造、
販売ならびに輸出入
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食品用途のEC-12が発売した当時(16年前)は、乳酸菌=ヨーグルトというのが一般的なイメージで、発酵を起こさない死菌では効果がないと考えられていました。そうした時代を経て、乳酸菌の死菌体に健康効果があることが明らかになってきましたが、まだまだ消費者への認知度は低いものでした。ですから、最初に一丸ファルコス(株)様からお話をいただいた時には、乳酸菌の培養液を発酵エキス等に利用するのかと思っていました。よくよくお話を伺うと、乳酸菌の死菌体であるEC-12を化粧品原料にしたいという依頼でしたので、その斬新なアイデアに驚きました。口から摂取されたEC-12が腸内細菌叢に作用するメカニズムはまだまだ研究中ですが、一丸ファルコス(株)様では皮膚常在菌叢の中で特に表皮ブドウ球菌の働きに着目したことがブレイクスルーにつながったと考えます。表皮ブドウ球菌が加齢に伴い減少するという着眼点も素晴らしいですね。タイミング的にも2016年末ごろから食品でも乳酸菌の注目度が高まっており、いい流れがきているのではないでしょうか。化粧品用途にするにあたっては、特別製法でアレルゲンを除去しており、食品用に比べて純度が高くなっています。乳酸菌のチカラの新たな可能性を示すラ・フローラEC-12。体に負荷をかけずに美しさを導く、塗っておけば安心できる製品に育っていくことに期待しています。
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