免疫力アップ、整腸、アレルギー緩和など多くの健康効果が報告されている乳酸菌。
そうした中、いま、「シナジー型次世代乳酸菌」として、注目されている乳酸菌がある。KT-11(ラクトバチルス・クリスパタスKT-11)だ。
そのパワーの秘密に迫る。
数ある乳酸菌の中で、なぜKT-11が注目されるのか。理由はいくつかある。そのひとつが、発見に至る着眼点のユニークさだ。目を付けたのは、海外の研究者によって論文発表された、通常分娩と帝王切開の子供のアレルギー発症率の違い。調査では、通常分娩で誕生した子供の方が、帝王切開で生まれた子供より、アレルギーの発症率が少なかったという。
そこで、開発者の頭には“新生児は産道を通過するとき、母親からある種の乳酸菌を受け継ぐ”との仮説が浮かんだ。そこから研究がスタート。通常分娩で誕生した健康な乳幼児の腸内にすみつく乳酸菌をひとつずつチェックする地道な作業が繰り返された。その結果、仮説を裏付けるように免疫バランスの改善効果にすぐれるKT-11にたどり着いた。世界で初めての発見だった。
KT-11は他の乳酸菌と比較し、様々な特徴が見出されている。まずはアンチアレルギー活性といわれるTh1細胞の増殖活性だ。表のように、高いといわれる植物性乳酸菌と比べても倍近い数値を示し、アンチアレルギー素材としての優れた潜在性が証明されている。
また、通常の乳酸菌が培養を続けると活性が落ちるのに対し、KT-11は高い活性のものだけ集めて殺菌。そのため、高活性をキープしているのも特長といえる。
動物実験でその効果が確認されている。卵白アレルゲンでアレルギー性鼻炎を引き起こしたマウスに殺菌KT-11含有飼料を7週間投与。対照群には通常飼料を投与した。その結果、KT-11含有飼料投与群では、対照群に比べ、10分間あたりのくしゃみの回数が大幅に抑制された(表)。Th1/Th2のバランスも改善され(表)、アレルギーを引き起こすマスト細胞の減少も確認(表)された。
ダニアレルゲンによってアトピー性皮膚炎を引き起こしたマウスに、殺菌KT-11を15週間投与した試験では、対照群に比べ、KT-11投与群では症状の緩和が認められ(写真)、Th1/Th2のバランスも改善(表)された。
そのメカニズムについては、今後の研究課題でもあるが、Th1細胞の増殖活性(アンチアレルギー活性)において、KT-11は他の乳酸菌に比べ、圧倒的な数値を示しており、アレルギーに対する改善効果には大きな可能性を秘めていそうだ。加熱殺菌により、菌の強さがさらに高まることも分かっており、健康食品用の素材として、より幅の広い活用にも期待が高まる。
“シナジー型”の由縁である相乗効果については、表の通り、他の免疫系素材の活性を大幅に高めている。 微量の配合でも大きな相乗効果が認められることから、原料を減らしても活性をキープでき、副剤としての活用にも有効と言える(表)。
KT-11粉末原料である「イムノプロ」は、生産の全てを国内で行い、合成培地は一切不使用で食品原料からなる培地のみを使用。その培地には乳や大豆も使用しないなど徹底しており、安全性には万全の配慮を施す。
数ある乳酸菌の中でも、非常にユニークで効果の期待できるKT-11。新しい免疫系素材として、様々な可能性を秘めており、今後の成り行きから目が離せそうにない。
弊社の企業理念は、「21世紀の食を改革し、皆様の健康を支えるために、生体メカニズムの研究結果をヒントにおいしく、有益な食を科学する」こと。実は私自身が花粉症に悩んでおり、なんとか改善できないかと思ったのが研究のきっかけです。拠り所としたのは海外の自然分娩と帝王切開によるアレルギー率の違い。最初の1年は苦労しましたが、KT-11には比較的早くたどり着けたので、その点ではラッキーだったかもしれません。それでも製品化する上で、いろいろとこだわり、最終的には事業化のめどが立つまでに4年かかりました。おかげで自信を持って送り出せる製品が出来上がりました。自分でも摂取していますが、鼻の調子はいいですね。今後、健康食品メーカーはもちろん、加熱しても免疫活性が損なわれないので、キャンディーや焼き菓子、スナックなど、食品への応用も提案していきたいですね。また、ペット用のアンチアレルギー素材としても展開できればと思っています。
花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー患者が急増している。原因は免疫バランスの乱れともいわれているが、昨今のストレス社会において、寝不足、偏食、運動不足などの要因が絡み合い、3人に1人がアレルギーともいわれるほど、深刻化している。
シナジー型次世代乳酸菌のKT-11。他の免疫系素材とのすぐれた相乗効果を発揮する同素材だが、それが分かったのは実は、実験ミスから。実験中、研究員が誤って同素材を別の素材に配合してしまったが、なぜか非常に効果が高いことが判明。その後、実験を行った結果、偶然でないことが分かった。
株式会社キティー
フードテクノロジーの研究開発及び
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東京都新宿区荒木町5番地SEIビル
TEL:03-5312-5370
FAX:03-5312-5388
http://www.kitii.co.jp/bio/
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