大幅な業務効率化実現するハイエンド洗浄機「PH820.2」
これまで以上に高品質が求められる時代となった。取り組むべき課題は多いが、意外に見落とされがちなのが、製造容器や金型などの「洗浄」工程だ。直接、品質に反映されないせいか、従来型の洗浄工程を継続している企業も少なくない。欧州を拠点とするガデリウス・インダストリーが、健康食品メーカーや化粧品メーカーに提案するGMP準拠の洗浄機BeliMedのファーマウォッシャー「PH820.2」は、単なる洗浄の域にとどまらないメリットをもたらす、世界標準のマシンとして、注目を集める。
マシン洗浄が必要な理由
健康食品や化粧品の製造における使用機材の洗浄は、国内においてはまだまだ昔ながらのスタイルで行われているケースが多い。例えば、化粧品においては、使用した機材の洗浄は、人が手洗いで行っている場合も珍しくない。もちろん、熟練した人員がマニュアルに則って作業しており、必ずしも品質に影響が出るわけではない。しかし、それぞれの技量により洗浄レベルに差が出るリスクはある。前に使った原料などの残留などが仮にあった場合には、やはり不安がゼロというわけにはいかない。化粧品の場合はまだしも、口に入れる健康食品となると、そうしたことは万が一も許されるものではない。
マシン洗浄のメリット
機械洗浄機の最先端をゆく「PH820.2」は、次の2つの特徴から、優れた機能を発揮し、欧州でも高い評価を得ている。そのひとつが、ジェット水流式の洗浄方式だ。洗浄機器には、超音波式を採用するマシンも多く流通しているが、その洗浄スタイルから固着物などの洗浄には弱い側面がある。ジェット水流式を採用する「PH820.2」では、高圧の水流が固着物に物理的に衝撃を与えるため、基本的にどんな汚れも弾き飛ばしてしまう。
2つ目は、乾燥までをワンストップで行える全自動型という点だ。乾燥工程が別となっている機器が多い中、「PH820.2」はフルオートメーション。従って、夜間の就業後の時間を有効活用でき、作業工程全体の効率化にも貢献する。
品質先進国欧州での納入実績が示す実力
品質基準が高い欧州において、過去10年でそのシリーズ納入実績が倍になっているというデータを見ても、「PH820.2」がいかにすぐれた機能性を誇るかが分かる。
あらゆるものに適用する洗浄可能アイテム
洗浄可能なアイテムは、ガラス器具、ホッパーやパイプ、ポンプ部品、充填機部品、IBCコンテナ等、あらゆるものに適用する。専用のラックを設計することで、アイテムの洗浄をより確実に行うだけでなく、製造工程と連動した効率のよい洗浄も可能となる。
マシン洗浄がもたらす業務への恩恵
洗浄工程にマシンを導入するメリットは、ほかにもいくつかあげられる。人を介した洗浄では、作業員の熟練度によってどうしてもデータにばらつきが出るが、機械ではレベルを均一化できる上、どの段階でどんな作業をどんなレベルで行ったかをデータ化できるため、プロセスの再現が可能。従って、工場の品質監査に対しても、正確で的確な対応が可能となり、さらに対外的にもその優位性をアピールできる。
洗浄工程においては、熱湯や合成洗剤の使用といった、作業員にとって負担となる場面も少なくない。マシンの場合、クローズドシステムと自動レシピ運転により、そうした負担はなく、作業員の安全性が確保されるメリットもある。
小ロット多品種対応を強力サポート
業務効率化に通ずる側面としては、マシン導入はニーズが増大する小ロット多品種への対応にも都合がいい。例えば、シフトの終わりに洗浄アイテムをラックにセットし、洗浄機を稼動させておけば、翌日には乾燥した部品で新たな生産をスタートできる。小ロット多品種のオーダーでは、さまざまな製品づくりに限られたキャパシティで対応することになるが、工程における時間ロスを大幅に軽減できるため、全体に大きな負荷をかけることなく、柔軟な対応が可能となる。
さらに、エコの側面からもマシンによる洗浄は貢献する。人による手洗いの場合、大量の水を使用することになるが、機械の場合、使用量も水温も厳格管理で無駄なく最小限に抑えることができ、資源にやさしい洗浄が実現する。
マシンによる洗浄は、国内でも徐々に実績は増えつつあるが、コスト面やいわゆる“日本流”へのこだわりから、まだまだ洗浄工程における導入は進んでいるとは言いがたい。とはいえ、世界を見据えるならもちろん、そうではなくても品質には絶対に妥協しない、というものづくり意識があるなら、導入を検討してみる必要はありそうだ。
医薬品における洗浄意識は非常に高く、機械式への理解は高いものがあります。しかし、健康食品や化粧品メーカーでは、意識はしていてもコスト面など総合的な部分でまだまだ二の足を踏んでいる企業が多いように感じています。GMP認定工場においても、従来式の洗浄で対応できているという側面もあるのかもしれませんが、さまざまな点において、機械式洗浄マシンの導入にはメリットがあると考えています。なにより優れるのはその洗浄力です。ジェット水流式を採用する「PH820.2」は、固着物の洗浄にも強く、確実に汚れを洗浄します。他の方式では難しい部分であり、「PH820.2」の強みです。さらに「PH820.2」は、乾燥機能まで一体で、最初から最後まで全自動で処理します。つまり、工場の稼働時間終了後を有効活用できるため、大幅な業務効率化が可能となります。また、工場を新設する予定があるなら、洗浄前後の作業スペースの分離を考慮した設置も可能であり、工場機能の最適化にも貢献します。今後、我が国でも国際基準に対応していく方向のようですし、そうしたことを踏まえても「洗浄」工程における機械式の導入は、前向きに検討すべき課題のひとつではないかと思っています。
洗浄が困難とされる打錠機用、ガラス器具、ピペット、ステンレス容器から試験機の接液部品など、研究所・検査室向けの自動洗浄装置など、同社ではさまざまなタイプの自動洗浄マシンをランナップ。マシンといっても用途別に最適な仕様を揃えることで、洗浄精度の最適化にできる限り配慮する。
国内では医薬品メーカーにおいてもまだまだ普及度が低いマシン洗浄機だが、海外、特に品質先進国・ヨーロッパでは全自動洗浄マシンがスタンダードとなりつつある。BeliMed社の納入実績が過去10年で2倍となっていることからもその一端はうかがい知れる。
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