人の「弾力」を支える、老化に抗う美容素材 豚由来エラスチン『P-エラスチン』 日本ハム株式会社

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ヒトの「弾力」を支える成分であることから、美容領域でも注目されるエラスチン。コラーゲンやヒアルロン酸との相性も良く、特に美容素材としての需要が年々高まっている。原料確保の難しさがあったものの昨今は解消され、安定供給の体制も整備されつつある。日本ハムの「P-エラスチン」は、豚の大動脈を原料とし、JHFA「エラスチン 品質規格基準」の原材料規格にも準拠する高品質な素材。そのポテンシャルを多角的に検証し、美容素材としての可能性について深掘りする。

エラスチンとは

皮膚断面模式図

エラスチンは、繊維状のたんぱく質。主にコラーゲン同士を結び付ける働きを持ち、弾性繊維とも呼ばれる。人間の体内では、皮膚の真皮層、肺、血管、靭帯、耳の軟骨、および弾力性を必要とするその他の体の部分に存在する。不足すると、肌の弾力が失われるため、シワやたるみに繋がる。

美容成分として高い認知度を誇るコラーゲンとの違いは、コラーゲンが強度を司るタンパク質であり、伸縮しない一方で引っ張りには強い「膠原線維」であるのに対し、エラスチンはしなやかで伸縮性(弾性)があり、力を外すと元へ戻る性質を持つ「弾性線維」である点が挙げられる。エラスチンの主な役割は、体に伸縮性を与えることであり、伸縮性はコラーゲンの約 1,000倍ともいわれる。

 
加齢に伴う皮膚中エラスチン含有量の変化

人の生涯においてその含有量が最も多いのが、肌のハリつやのピークとなる20代との調査結果があるのは興味深いところだ(右図参照)。
このことからも明らかなように、エラスチンは加齢により減少するため、肌の弾力を維持し、しわやたるみを予防するためには、コラーゲン同様、補給することが効果的と考えられる。

 

豚、魚類それぞれの由来による違い

エラスチン原料としては、魚由来、豚由来2つが主に流通している。エラスチンには特有のアミノ酸「デスモシン」「イソデスモシン」が存在することから、ヒトとの相性の指標として、両アミノ酸の含有量はひとつの目安となっている。

加齢に伴うヒト大動脈中のデスモシン・イソデスモシン含有量の変化

魚類由来に比べ、哺乳類由来ではこの「デスモシン」「イソデスモシン」の含有量が高い(左図参照)。 また、ヒトの各組織においてもアミノ酸組成は異なっている(右図参照)。

哺乳類由来ではこの「デスモシン」「イソデスモシン」の含有量が高い

豚由来「P-エラスチン」が注目される 6つの理由

人の「弾力」に関与し、加齢により減少するため、美容意識の高い層には注目されていたエラスチン。そうした中で、昨今、注目度が高まっているエラスチン原料のひとつが「P-エラスチン」だ。なぜ、同素材が注目されているのかーー。

トレーザビリティ
国産豚

食品に用いられる国産の豚血管(主に大動脈)を原料として、国内の工場で抽出・ペプチド化されている。トレース情報が明確であり、絶大な安心感がある。

安全性
実験

細菌を用いる復帰突然変異試験(Ames試験)およびラットによる単回経口投与毒性試験(急性毒性試験)において陰性であり、安全性が確認されている。

デスモシン・イソデスモシンを多く含み、純度の高いエラスチンペプチドであり、両アミノ酸を合計0.8%以上で規格化し、JHFA「エラスチン食品 品質規格基準」原材料規格に準拠している。

JHFA「エラスチン食品 品質規格基準」原材料規格に準拠

● 皮膚粘弾性の向上
成人男女39名(男性8名、女性31名)にP-エラスチンを1日100mg、200mg、8週間摂取させ、顔(頬)の皮膚粘弾性を測定。その結果、摂取前に比べて4週間後、8週間後で皮膚粘弾性の向上を確認している。
● コラーゲン産生促進機能
ヒト線維芽細胞に添加することで、コラーゲンの産生を促進することを確認している。(2007年)
● エラスチン合成促進機能
マウスに投与し、皮膚組織においてエラスチン合成に関する遺伝子発現が亢進することを 確認している。(2009年)

供給体制

食品での利用分とのバランスや原料抽出の最適化などで、原料となる豚血管(主に大動脈)の確保を最大化。需要に耐え得る量を供給できる体制を整備している。

特許取得

以下について特許を取得している。
● 平均分子量1000~3000の豚大動脈血管由来のエラスチンペプチド
● P-エラスチンを含有する皮膚改善剤
● P-エラスチンとコラーゲン及び/又はコラーゲン分解ペプチドを含有する皮膚改善剤

上記がP-エラスチンの主な特長だ。これらは、質にもこだわる昨今の消費者ニーズにもしっかりと合致する。機能性・安全性・品質を兼ね備えた同素材が、エラスチン原料の中でも高い注目を集めているのは、ある意味で必然といえるかもしれない。

実験データ エビデンス

成人男女39名にP-エラスチンを1日100mg、200mg、8週間摂取させ、顔(頬)の皮膚粘弾性を測定した。

肌弾力性の測定方法

【被検者】
39名(男性8名、女性31名)
年齢 50.7歳±11.7歳
● 群分け:各13名
エラスチン低用量群 (100mg/day)
エラスチン高用量群 (200mg/day)
プラセボ群
● 摂取方法・期間
上記用量のエラスチンを含有する ドリンク1日1本(50mL)を2ヶ月間継続摂取させた。
● 測定
摂取前、摂取開始1ヵ月後、2ヵ月後に皮膚弾力性を測定。

【結果】
エラスチンペプチドの摂取により、頬の皮膚弾力性の向上が確認された(下図参照)。

 
エラスチンペプチド摂取による皮膚弾力性の変化

今後の展望

打錠やドリンクにも対応可能

機能性表示食品も視野にエビデンスを積み上げる同素材は、打錠やドリンクにも対応可能で、多様な形態での製品化が期待される。たとえばドリンクなら、コラーゲン等の副材としても面白く、美容系の付加価値アイテムとして、より存在感を示せそうだ。

トピックス
豚ハツモト

ハツ(心臓)の一部で大動脈のお肉。筒状の見た目から タケノコやチクワとも呼ばれる。一頭から少量しか取れない。食感はハツよりもコリコリでハマる人も多い。

加齢でエラスチンの「質」も低下

加齢によりエラスチン線維の量だけでなく、形などの「質」も低下することをファンケルが突き止めている。最新の機器技術を導入し、肌を傷つけることなく、肌内部のエラスチン線維の状態を可視化することで実現した。肌におけるエラスチンの重要性を示す結果であり、それぞれの肌状態にあわせた最適なスキンケアアプローチの考案にもつながっていきそうな報告といえる。

エラスチンの重要性を示す結果

日本ハムの研究・開発の拠点。現在、「豊かな未来をもたらす食糧生産への挑戦」、「食を通した健康と楽しさの実現」、「世界をリードする食の安全の追求」、「生命の恵みからの新たな価値の創造」の4つのビジョンを掲げ、ニッポンハムグループ創立100周年となる2042年までにそれらの実現を目指し、研究を進めている。

【日本ハム株式会社 中央研究所】


≪事業内容≫
日本ハムグループの食品安全に関する検査技術の開発・指導の中核機関として機能を担う。畜産物に含まれる健康の維持・増進に寄与する機能性素材および機能性食品の研究開発に取り組む。
“美味しさ”の科学的究明、ファームにおける生産性の向上技術の開発などにも取り組んでいる。

≪所在地≫
〒300-2646
茨城県つくば市緑ケ原三丁目3番地
TEL : 029-847-7813
FAX : 029-848-1256

≪お問い合わせ≫
日本ピュアフード株式会社
〒141-6010
東京都品川区大崎二丁目1番1号
Thinkpark Tower
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FAX : 03-5436-2664

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日本ハム株式会社 中央研究所 ヘルスサポート課 橋口 雄樹氏
日本ハム株式会社 中央研究所 ヘルスサポート課 橋口 雄樹氏
国産の高品質な原料としてさらなる拡販を図る

P-エラスチンは、JHFA「エラスチン 品質規格基準」の原材料規格に準拠。人での皮膚粘弾性の向上を確認するなど、エビデンスもしっかりとした素材です。今後さらに研究を重ねながら、市場のニーズに合ったデータ取得などにも取り組んでいきたいと考えています。
食品に用いられる国産の豚血管(主に大動脈)を原料とし、国内のグループ会社の持つ工場にて抽出・ペプチド化しており、安心・安全な製品供給が可能な点も強みです。

エラスチンは一般消費者からの知名度では、コラーゲンなどの美容系素材に比べると低いですが、美容素材としてのポテンシャルは高く、今後の伸びしろがあると考えています。
安定供給できる体制も整いましたので、潜在需要を喚起しながら、国産の高品質なエラスチン原料としてさらなる拡販を図ってまいります。


 
日本ピュアフード株式会社
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