ハラル(ハラール)ビジネスの世界的な市場規模は約200兆~300兆円とも言われる。
世界人口のおよそ1/4を占める約19億人はムスリム(イスラム教徒)。そして、その約70%は東南アジアや東アジアに住んでいる。その人口は2030年には22億人という規模になると見込まれている。日本のハラル対応は始まったばかりですが、広大な市場開拓を目指した取り組みが今後加速するのは間違いなさそうだ。
イスラム教の戒律に従って製造された製品に付される認証制度のことをハラル(ハラール)認証と呼ぶ。 イスラム教徒は教典により豚肉やアルコール等の摂取が認められていないため、それらを使用した食品や化粧品などを口にすることや使用することができない。また、その製造工程においてもイスラムの戒律に則った製造方法や管理方法が求められている。そうした条件をクリアした製品であることを示すものがハラル(ハラール)認証マークである。
イスラム教徒は、たとえ食べることを許されている牛や鶏や羊であったとしても、イスラム教の戒律に則って処理された肉でなければ、口にすることはできない。また、アルコールが添加されている味噌や醤油などの調味料もアルコール量のいかんにかかわらず摂取禁止。そのような調味料が入ったもの、入っていると疑われるものも摂取することはできない。このようにイスラム教徒には独自の基準があるため、そのニーズに合致した商品開発が必須であるにも関わらず、グローバル化が叫ばれる現代においても、いまだ日本ではその理解が進んでいないのが現状である。
米調査機関ピュー・リサーチ・センターによると、現在、世界におけるイスラム人口の増加は加速傾向にあり、2030年には世界人口の26%に達し、2070年までにイスラム教徒とキリスト教徒の割合はほぼ同数(世界人口の32.3%)になると予想されている。国別にみるとその上位4位までをアジア諸国が占めており、アジア圏におけるハラル(ハラール)対応が急務であることが伺える。
キューピーや味の素などの大手メーカーは、既にハラル(ハラール)認証を取得しイスラム圏への参入を果たしている。近年は、中小企業においてもハラル(ハラール)認証の重要性が認知されはじめ、認証取得する企業が増えてきている。また、その業種も食品にとどまらず、化粧品、医薬品、輸送業、観光業など多岐に渡っている。イスラム圏ではハラル(ハラール)認証のない商品の輸入流通を禁じている国もあり、ハラル(ハラール)認証の取得はイスラム市場参入の前提条件と言える。とすれば、今後のグローバルビジネスにおいて、ハラル(ハラール)認証の取得はもはやスタンダードになりつつあるのかもしれない。
ハラル認証を受けた醤油「盛田 ハラルかけ醤油」受注開始/盛田(2015/8/25)
ハラル認証取得化粧品をインドネシアで販売/双日コスメティックス(2015/6/9)
空港ラウンジでハラル対応メニュー導入/日本航空(JAL)(2015/7/17)
ハラール化粧品市場への県内企業の参入を支援するための研修会を開催/埼玉県(2015/6/7)
ハラル認証済み家庭用マヨネーズをインドネシアで販売開始/キユーピー(2015/5/21)
ハラル認証成分
アルギン酸/株式会社キミカ
2011年 日本ムスリム協会認証
ハラル食品 (Halal Food)
東京あられ / 王様製菓株式会社
国産米菓初のHALAL(ハラール)認証(NAHA認証)
醤油、ポン酢、レモン酢(OEM可) / 株式会社福岡醤油店
2013年12月「日本アジアハラール協会」より、自社ブランド「はさめず」をハラル認証取得。
バラジャム、ドライフルーツ / 株式会社バイオシード
2015年1月24日 日本アジアハラール協会より認定
ぜいたく茶そば / 東亜食品工業株式会社
2015年4月 国内乾燥麺業界初 ハラル認証取得(日本アジアハラール協会)
和風粉末だし / 井村屋シーズニング株式会社
2015年8月NPO法人 日本ハラール協会より認証
ハラル雑貨
ハラル認証済み除菌水/EBISUYA株式会社
マレーシアハラルコーポレーション株式会社 ローカルハラル認証取得済
美容室(女性イスラム教徒用 )
ハラルメニュー
ローカルハラル認証
株式会社 味食研
MHC(マレーシアハラルコーポレーション)より2013年取得