ホクトメディカル(株)は、2月13日に行われた厚生労働省からのアガリクスに関する発表に対して、同社製品「生アガリクス100%エキス」の安全性を強調する文書を発表した。
そのなかで、食品安全委員会で問題となったアガリチンは、西洋マッシュルームで発見されその毒性について長年検討されているが、発がん性があるという確証は得られておらず、国際がん研究機関(IARC)では、「人の発がん性については分類できないもの」の区分に属しているとする。論文によればアガリチンは開放系の水溶液中で2日間で完全に分解され、さらに過熱加工により減衰することも判明しており、100℃10分の加熱で含有量の87%が消滅することが明らかとされる。このことから、加圧加熱殺菌をしているマッシュルームの缶詰からはアガリチンは検出されない。
同社のアガリクス製品は、抽出時に110℃20分の加熱を行い、さらにマッシュルームの缶詰と同様の方法で120℃4分の加圧加熱殺菌を行っており、完全にアガリチンが分解しているとする。これを証明する第三者分析機関による分析結果として、アガリチンが含有されていないことを示す3月10日付文書を同社サイト上で公開している。
さらに、同社製品についての安全性試験の内容と結果も公表。これによると、ラットの急性毒性試験、ラット28日間反復経口投与試験、ラット90日反復経口投与試験、小核試験(染色体異常試験)、ヒトによる28日間過剰摂取試験のいずれも、安全性を確認する結果であった。なお、「生アガリクス100%エキス」には、防腐剤などの添加物なども一切使用されない。同社はきのこ生産を行うホクト(株)の子会社として、昨年4月に設立。量産が困難とされていたアガリクス茸の量産に成功、自社工場内で栽培を行う。また、加工から出荷までも一貫して行い、その様子を工場見学を通して一般にも公開し、製品や品質の信頼性をアピールしている。
(2006/3/27)