「カプセル崩壊遅延」
ソフトカプセル製品は、製造後時間を経ると、皮膜中で生じるクロスリンク(分子間の架橋反応)によって不溶化し、崩壊しにくくなるという問題を抱えています。このような崩壊遅延を改善する為、ルスロ社は、新しいカプセル用ゼラチン・StabiCaps™を開発しました。StabiCaps™は、クロスリンクの発生を低減することでカプセルの崩壊性を改善し、内容成分(API)の放出をより確実にします。
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◎ クロスリンクの理解
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皮膜中でクロスリンクが発生するメカニズムを理解する為に、ルスロ社は詳細な研究を行い、次のような発生因子を分析しました。
・ソフトカプセルを高温及び多湿で保管した場合
・充填液にアルデヒドや抗酸化成分(ポリフェノール)を含む場合
・充填液の複合的な成分(マルチビタミン、マルチミネラル、金属イオン、またはこれらの組み合わせ)が皮膜に対し作用する場合
この反応はしばしば、ゼラチン自体に含まれる特定のアミノ酸によっても促進されます。
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◎ クロスリンク防止用の専用ゼラチン
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研究の結果、ルスロ社は新しいゼラチンStabiCaps™を開発しました。これは、ソフトカプセル皮膜中のクロスリンクを防ぐことを特異的な目的とし、カプセルの崩壊性を良好に維持する為のものです。
StabiCaps™製品には二つのグレードがあります。
・StabiCaps™ LB
・StabiCaps™ LB Plus *塩(えん)を含んだ製剤
いずれも、牛骨由来です。
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◎ 安定性の改善
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カプセル皮膜を模したゼラチンフィルムを、特定の温度及び湿度、アルデヒドの存在下など、様々な条件で保存した後、崩壊試験を行いました。これにより、通常の牛骨ゼラチン(Standard 160LB)とStabicaps™を比較して崩壊性をテストし、良好な結果を得ました。是非詳細お問い合わせ下さい。