産学協同プロジェクト 健康・美容商品~学生と企業のコラボレーション企画 特別レポート

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産学協同プロジェクト東京コミュニケーション専門学校×株式会社アンプリー・ラプラスファルマ株式会社

産学連携プロジェクト学生と企業のコラボレーション

プレゼンの様子

東京コミュニケーションアート専門学校が「実践的な人材育成」の理念のもと行っている産学協同プロジェクトの“健康美容編”がこのほど終了した。同プロジェクトは、「健康美容業界」を題材に、学生が協力企業の商品パッケージの商品化を視野に入れ、作品を制作するというもの。協力企業は、Zenken株式会社・健康美容事業部がマッチング。化粧品部門では化粧品メーカーの「株式会社アンプリー」、健康食品部門では健康食品メーカーの「ラプラスファルマ株式会社」の2社がプロジェクトに参加した。

 

健康・美容商品の企画テーマ企画商品テーマ

企業名 株式会社アンプリー ラプラスファルマ株式会社
商品名 EXPURE クリーム(EXPUREシリーズ) 未定(ゼリー状のダイエット食品)
テーマ 既存商品である「EXPURE」シリーズの新商品、「EXPURE クリーム」の容器・パッケージデザイン。イメージカラーはオレンジ。EXPUREのロゴがないため、ロゴ作成も可。30代~女性をターゲットに、高級感を持たせたデザインに。 製品名、ロゴ、パッケージのデザイン。メタボリック・シンドローム予備軍またはメタボリック・シンドロームに該当する35歳以上の男女をターゲットとするダイエット商品。

プレゼンテーション斬新な作品の数々、白熱の最終ステージ

協力企業が確定した6月のスタートから中間発表を挟み、約3ヶ月の制作期間を経て、さきごろ最終プレゼンが行われた。中間発表で受けた企業側からのアドバイスなどを取り入れた「完成品」によるプレゼンは、企業側からも鋭い質問が飛ぶなど、さながら社内コンペばりのムードで白熱。約1時間に及んだ最終プレゼンの直後に選考が行われ、最優秀作品が決定した。同校グラフィックデザイン科9人の作品の中から選ばれたのは斉藤 碧さんの作品。なんと斉藤さんは、両メーカーから最高評価を得るダブル受賞となった。

学生の作品
 

商品化を視野に入れた作品が決定“キレイ”ではなく“どうしたら売れるか”

最優秀賞受賞者

ダブル受賞を果たした斉藤さん

――2つの最優秀賞を独り占め。文句なしの評価だと思いますが、自信はありましたか。

ハイ。途中悩んだ部分もあったんですが、最終的には自分が表現したいと思っていたイメージをしっかりと具現化できたので。なにより、自分が作品を好きなりましたから。

――すごい自信ですね。では、それぞれの作品についてどんなテーマを盛り込んだのでしょうか。

健康食品の方はネーミングも考えなければいけなかったので大変でした。イメージが「燃える」だったので、最初はファイアーだったのですが、ドラッグストアにいったりして調査すると、「スタイル」とか「スリム」という言葉が多かった。人間は聞きなれたものに引き寄せられるから、最終的には単語帳を見ながら「ファインスタイル」に決めました。ターゲットは30代から50代でしたが、その年齢層に合わせたデザインだとかえって手に取りづらいと思ったので、若いイメージのデザインにしました。

――化粧品の方はどうでしょう。

売っている化粧品を見ると若い人向けは装飾が多い。イメージカラーのオレンジを使うことが条件でしたから、どう使うかで悩みました。全面に使うか装飾でオレンジを使うか。最終的には高級感の出る使い方を選択しました。あと、箱は出しやすさを考え、シンプルなものにしました。

――いつもの授業と違って商品化がその先にある課題。なにが違いましたか。

いままではとにかくキレイにつくればいい、と思ってやっていましたが、商品化ということで「どうしたら売れるか」ということを念頭において作業しました。そこが大きな違いでした。企業の方へプレゼンするのも非常にいい勉強になりました。

――将来は、やはりデザイナーとしての道へ進むのですか。

小さいころから絵を描くのがすきで、高校もデザイン科でした。これからもっと上を目指して、グラフィックデザイナーとして頑張っていけたらと思います。

“最優秀賞を受賞した斉藤さんの作品”
EXPURE クリーム

【化粧品部門】 EXPURE クリーム(株式会社アンプリー)

Fine Style

【健康食品部門】 Fine Style(ラプラスファルマ株式会社)

 

プロジェクト商品早ければ来春、商品誕生

最終選考では、9人の学生がそれぞれ協力企業の担当者の前でプレゼンを実施。作品のポイントなどを説明した。その後、専門学校講師の小野三喜雄氏、ラプラスファルマ・清成能久社長、アンプリー営業企画部課長・平 清隆氏、弊社・和賀を交え、最終選考が行われた。激論の末、「企画意図を汲んだもの」という点がポイントとなり、蓋を開けてみれば、同じ人物の作品が最優秀作品に選ばれた。

激論の様子
 

平氏は「ここから作り上げていくと思っている」とあえて厳しく提言。清成氏は「商品化となると、誰にどういう商品を売るのかというトータルのストーリーが大事」とアドバイス。小野氏は総括として「たまたま2つとも同じ学生が取ったが、これからが本番。全員にいえるのはターゲットのことをよく考えること」と話した。なお、商品化されれば、早ければ来春にも同プロジェクト第一弾商品が誕生することになる。

東京コミュニケーションアート専門学校

グラフィックデザイン専攻

開校以来、約1300社を超える企業と協力して「企業プロジェクト」を行う。同専攻ではポスター、ロゴ、パッケージ、雑誌など伝えたいテーマやコンセプトを的確に表現する力を育成する。企業プロジェクトや各種コンペティション参加など、プロと同じ制作過程で作品にトライできるプログラムで、プロの仕事に対する考え方や技術に触れながら、実践的に学ぶ。

東京コミュニケーションアート専門学校

株式会社アンプリー

平成8年2月設立。化粧品の製造・販売、健康食品の販売から化粧品及び医薬品等の容器の開発、製造及び販売ならびに輸出入のほか、ノベルティーグッズの製造及び販売。さらにパンフレット・カタログ・ポスター等の製作、撮影、印刷などを手がける。

株式会社アンプリー

ラプラスファルマ株式会社

2006年4月設立。医薬品メーカーが培ってきた機能食品素材を活用し、厳しい品質管理とエビデンスを重視した、セルフメディケーションをサポートする多種多様な健康補助食品を提供する。「ラプラス」とは、フランス語の“la+plus”から取った造語で、「1番」を表す。

ラプラスファルマ株式会社
【化粧品部門】 受賞作品
最優秀賞 斉藤 碧さん 斉藤さん作品
優秀賞 深谷 睦さん 深谷さん作品
【健康食品部門】 受賞作品
最優秀賞 斉藤 碧さん
[Fine Style]
斉藤さんの作品
優秀賞 角谷ひかりさん
[CARNITIA]
角谷さんの作品
優秀賞 上山翔太郎さん
[sweet devil]
上山さん作品
 
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