製品づくりを依頼する上でなにを重視するのか。売上、品質、コスト、機能性…ターゲットや戦略によってその軸は変わってくる。医薬品、化粧品、医療機器、コンタクトケア用品など、幅広く企画、製造、販売する三栄製薬株式会社。クライアントに伝わる同社のその“魅力”の秘密は、どこにあるのだろうか――。
「お客様への感謝の気持ちを忘れずに、すべての製品に愛情を込めて」。昭和28年に日本薬局方医薬品の製造・販売をスタートし、モノづくりに携わってきた同社は、以来、その姿勢を貫き続ける。ベースが医薬品製造だけに製品の安全性、品質への安心感はもとより、医薬品以外のモノづくりでもそのノウハウを活かし、原料の選定から成分の有効性を最大限に引き出す技術・処方開発に取り組む。マインドと技術が一体となった仕事に顧客は満足し、そしてリピートにつながり、信頼関係が生まれる。
クライアントに魅力的な“こだわり”の製品づくり――。
顧客がその仕事ぶり(結果)に満足するだけでなく、さらにその先にいる消費者からも高い満足の報告がくることがある。医薬品、化粧品、観賞魚用医薬品、コンタクトレンズケア用品…。これまでに同社は多くの製造実績を培ってきている。それらを注意深く見ると一度は耳にし、目にしたことのあるロングセラー品が隠れていることがわかる。消費者からの支持を集め、維持するという実績からも同社のつくり出す製品クオリティーや信頼度の高さが想像できる。
同社は、医薬品製造に使用される「バイヤル瓶」を化粧品に応用した、いわゆる「無添加自然派化粧品」製造では草分けの存在でもある。蒸気圧滅菌製法によるバイヤル化粧品では防腐剤無添加の化粧品製造が可能であり、この分野で約40年の実績を誇る。また、動物由来原料が主流の30年程前から、いち早く植物由来原料に着目、植物のもつ有効性を研究し、それらを組み合わせることによりその有効性を十分に引き出す処方開発にも独自に取り組んできた。こうした実績が、同じ化粧品製造であっても、高い商品力を裏打ちし、“魅力”へとつながるのであろう。
もうひとつ、同社の「製品づくり」を語る上で外せない製品がある。いわゆる「赤チン」である。ある年代以上の人が一度は使ったことのある傷薬「赤チン」は、現在撤退する工場も多い。そんな状況の中、同社が作り続けているのは、「赤チンを使う人がいる限り提供し続けたい」という創業者の“思い”にほかならない。効率や市場原理だけに流されない姿勢も、同社の“魅力”の一旦なのかもしれない。
最近、同社には同業の医薬品メーカーからの依頼や高級化粧品関連の受注も増えてきているという。その一方で、「ゼロからの相談から始まり、企画から処方開発まで応対させていただきます」と新規参入企業などにも積極的に応対している。
創業から半世紀以上。モノづくりの基本姿勢は変わらないが、進化も忘れていない。2年前に創業者から実息である現社長の博昭氏へ、そのバトンが受け継がれた。「創業66年という歴史の中で、弊社には試行錯誤を繰り返しながら蓄積してきた経験があります。それらを製品づくりの精度向上に生かすとともに、美容飲料等の新しい分野にもチャレンジしていきたい」と2代目の藤森社長は話す。
創業以来の“お客様への感謝の気持ち”、という信念のもと、“こだわり”を持って積み重ねてきた経験とノウハウを活用しながら、同社は、次の半世紀でさらなる先を歩んでゆくことだろう。
三栄製薬株式会社
代表取締役社長 藤森 博昭
美容・化粧品 > 製造(受託製造、OEM)
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創立 昭和28年(設立 昭和33年10月)
資本金 6,000万円
本社
〒157-0061
東京都世田谷区北烏山8-13-23
TEL03-5313-3333
工場
【世田谷工場】
東京都世田谷区北烏山8-13-23
【蓼科工場】
長野県茅野市玉川字原山11400-1077
上原山工業団地
自然豊かな長野県の蓼科高原・八ヶ岳山麓にある 蓼科工場
医薬品、医療機器、医薬部外品、化粧品等の製造・販売
医薬品原料、化粧品原料等の開発
処方開発、企画立案
三栄製薬株式会社
藤森 博昭 社長
私どもの創業は日本薬局方医薬品の製造販売を開始した昭和28年にさかのぼります。いわゆる赤チン(マーキュロクロム液)は創業時の主力製品であり、現在生産数は大幅に減りましたが、使ってくださる人がいる限り作り続けるつもりです。その後、コンタクトケア用品や化粧品の製造をスタートするなど、事業が拡がり、それに伴い設備面を拡充、平成に入ってからは蓼科・八ヶ岳山麓(長野県)に製造工場を建設しました。ありがたいことに、当初から創業者のまじめな人柄、仕事に対する姿勢を信頼していただいてオーダーいただくことが多く、今でもそういった信頼関係が継続している感じです。常に念頭においていることは“お客様への感謝の気持ち”、“製品への愛情”です。そして、お客様との、“ご縁”を大切にするよう心掛けています。「肌の悩みやトラブルで悩んでいる人が、三栄製薬の製品を使っていくうちに、解決され満足していただけるような製品づくり」が出来たらと願っています。おかげさまで、弊社が創った製品の中には、ロングセラー製品も複数生まれており、私どもの製品づくりへのこだわりや姿勢が、お客様からの評価につながっているのかもしれません。今後、長年の“経験”を活かしながら化粧品のOEMにより力を入れていきたいと考えています。医薬品製造のノウハウをもとに、原料の良さや特徴を最大限に引き出す技術で、幅広いニーズに応えていきたいです。化粧品の大きな要素である「水」ついても、工場が信州、蓼科・八ヶ岳地域にありますので、自然の恵にめぐまれた地下水を豊富に使える万全な環境です。安心してお任せいただけると思います。