貴社の作った容器・パッケージの表示、誰もが見て分かるように、どんなところを心がけて作りましたか?
現在、消費者の方に少しでも認知してもらえるように、そして購買につながるように、メーカーの方々は様々なアイデアを繰り広げています。
最近その中でも利用するシーンやハンドリングのしやすさを考慮した、手軽な小さいサイズのものが増えているのが食品容器・パッケージ。
表示法規制が厳しくなる中、高齢化に向け小さいサイズのものも増えていってます。
また、食品容器・パッケージの小型の容器・パッケージに正確な内容表示をするには、文字のポイント数を下げるしかない。
でも、文字が小さければ高齢の方や障害のある方は読みにくくなる…う~ん、解決策はあるのでしょうか?
パッケージの読みやすさは、情報整理の技術と文字と下地のコントラストや配色で決まります。
今回は食品容器・包装・パッケージの表示にスポットを当てて検証してみましょう。
市販の医療向け、食品容器・パッケージにはさまざまな色が使われています。
単色や、組み合わせの仕方で見え方や印象が随分変わってきます。
食品・容器パッケージで多くの色を使う場合には色同士の相性や見やすさの変化に気を配る必要があります。
色の効果についてはこちらをご覧ください。
さまざまな色が使われているパッケージをモノクロコピーしてグレースケール化することで、それぞれのコントラストがはっきりします。ユーザーの健康にかかわるような重要な注意書きは、より読みやすくあるべき。重要な部分のみ色を変えるということは有効な手段ですが、色の使い方には細心の注意がひつようなことがわかります。
コントラストの変化と同時に、パッケージ全体のトーンやヌキ文字のつぶれなどを確認します。
パッケージの中で、ユーザーに伝えたい部分が見にくくなってはいませんか?
食品容器・パッケージをモノクロコピーしてみると、コントラストや文字の見やすさが浮かび上がり、手っ取り早く確認できます。濃さを最大に設定してコピーしたものをさらに濃度を上げてコピーすれば、読める部分と読めない部分がさらにはっきりしてきます。
食品容器・パッケージは、識別表示やアレルギー物質に関する表示など、さまざまな情報を伝えなくてはなりません。例えば調味料は一人暮らしの高齢・独身の方や小ない家族にとって、大きいサイズのものを買う必要はないのです。
すると、小さいサイズの食品容器・パッケージが求められるのですが、限られた面積に高齢の方や色弱の方でも見えるよう表示をするにはどう工夫したらいいのでしょうか?
食品容器・パッケージの表示については検証した!
では、解決策は?
これまでの実験結果を基にして理想的な食品容器・パッケージを考察してみましょう。
以下は見やすい容器・パッケージの表示例です。
【ポイント:表示やデザインに関する配慮が重要】
(1)視力が低下した方にも理解しやすい、書体、行間
(2)配色や文字の大きさを工夫した情報整理
(3)コントラストが高くなるように、配慮された配色(明暗がハッキリ区別されているか)
情報を整理し見やすいパッケージに
これまでの観察や実験を通じて、見やすいパッケージのポイントや注意すべき点が少しわかってきたと思います。
最近では容器フタ部分に使い方をイラストで解説する…といった工夫のある製品が出て来ています。
イラスト化することで、高齢の方やお子さん、外国の方でもすぐに使い方を理解することができるのです。
容器・パッケージの役割は何よりもまず、ユーザーへ情報を伝達すること。
その情報が伝わってこなければユーザーは他の商品へ移って行きます。
リピーターが多い製品や昔から使われている製品を見てみましょう。
内容物の質の良さはもちろんですが、使いやすく、情報のわかりやすいものばかりのはずです。
これまでの気づきを整理して、そこから理想的なパッケージを作っていきましょう。