前回同様、ダイエット健食の広告を事例として、その具体的手法を解説していきます。是非、修正箇所の解説を読む前に広告事例(修正前)のどこがいけないのか検討してみてください。
広告事例
以下のようなダイエット系サプリメント(顆粒)健康食品:「サプリA」の広告があったとします。
<広告事例(修正前)>
今からでもまだ大丈夫!!
夏までにくびれ完成!!
「今のうちに余分なお肉を燃焼させたい!!」そんなあなたにおすすめの「サプリA」。「サプリA」は脂肪の燃焼を促進するアミノ酸を配合。アミノ酸作用を実感してみませんか?是非、「理想のボディづくり」にお役立てください。
修正箇所解説
×NG
【修正箇所(解説)】
(1)「夏までにくびれ完成!!」
(2)「余分なお肉を燃焼させたい」
(3)「脂肪の燃焼を促進」
【解説】
(1)は、食品で特定の箇所だけど痩せさせるということはできません。「くびれ完成」は「くびれができる」と読めるのでNGです。代替案としては「夏までにくびれが!!」とすればよいでしょう。この場合はくびれがどうなったのかとは言っていないのでOKです。
(2)では、「ダイエット」は言えても「脂肪を燃焼する」のようなメカニズムを述べる事はできません。よってここは「余分はものとサヨナラ」というような表現とするとよいでしょう。
(3)については、(2)と同様で、このような表現は謳えません。代替案としては「エネルギー系ダイエット素材として話題の」とするとよいでしょう。
×NG
【修正箇所(単語)】
(4)「アミノ酸作用」
(5)「ボディづくり」
【解説】
(4)の「作用」は前回説明したとおりNGです。「アミノ酸パワー」とするとよいでしょう。
(5)の場合は、「ボディづくり」というと「変える」というニュアンスが強いので不可です。「ボディ」とするとよいでしょう。
修正後の広告>
以上の問題点を踏まえて修正後の広告を作成すると次のようになります。
<広告事例(修正後)>
今からでもまだ大丈夫!!
夏までにくびれが!!
「今のうちに余分なものとサヨナラ!!」そんなあなたにおすすめの「サプリA」。「サプリA」はエネルギー系ダイエット素材として話題のアミノ酸を配合。アミノ酸パワーを実感してみませんか?是非、理想のボディを目指してください。
まとめ
以上、ダイエット広告の事例をもちいて薬事法に抵触しない表現について解説しました。広告表示でどのようなイメージをもつかは消費者個々に分かれま すが、実際に広告事例の修正前後を比べてみた場合、「修正前のほうがいい広告である」とは一概には言えません。効能効果を謳わなくても工夫次第で消費者に 印象付ける広告表示は可能なのです。