前回まで5回にわたり「Wマーケティング」について事例を交えて解説してまいりましたが、今回からは「医薬品通販」の解説をしてまいります。
昨年の薬事法改正で平成21年から医薬品の通販が一気に拡大されます。現時点でも医薬品通販に乗り出しているところがありますので、その例を紹介してまいりましょう。その第1回目としてドモホルンリンクルで有名な再春館製薬所を取り上げます。
再春館製薬所は厚生労働省ルールの7薬効群には適合しない「痛散湯」を用いて、いち早く医薬品通販を開始したパイオニアです。
http://www.saishunkan.co.jp/
前述の厚生労働省ルールの7薬効群とは、現行法で通販が認められている医薬品です。
分類 |
薬効群 |
呼吸器官用薬 | 含そう薬 |
消化器官用薬 | 胃腸薬(胃腸鎮痛鎮痙薬を除く)、瀉下薬(ヒマシ油類を除く)、 浣腸薬 |
歯科口腔用薬 | 口腔咽喉薬、歯痛・歯槽膿漏薬 |
肛門用薬 | 痔疾用薬(ステロイド含有製剤を除く) |
外皮用薬 | 殺菌消毒薬、鎮痛・鎮痒・収れん・消炎薬(ステロイド含有製剤を除く)、しもやけ・あかぎれ用薬、寄生性皮膚病薬、皮膚軟化薬 |
滋養強壮保健薬 | ビタミン主薬製剤、ビタミン含有保健薬(総合ビタミン剤等)、 カルシウム主薬製剤、生薬主薬製剤(人参・紅参主薬製剤に限る) |
眼科用薬 | コンタクトレンズ装着液 |
昨年の薬事法改正により、この7薬効群が、厚生科学審議会の医薬品販売制度改正検討部会報告書の段階で274成分と生薬107成分に拡大しています。
これによって通販できる商品数も増大し、それに伴って通販による医薬品販売の市場が拡大し、その売上も右肩上がりで増加することが予測されます。