このテーマでの4回目になります。「利用者の声」「感謝の手紙」を掲載することで自社のメッセージをアピールする効果は皆さん充分にご理解いただいていると思います。ただその「声」の中にも薬事法の規制は関わってきます。チラシ・パンフ制作において充分注意して頂かなければなりません。
この「お客様の声(体験談)」をどのように表現していけばよいのか、前回に続き説明していきたいと思います。
広告事例
以下のようなサプリメント「●●&●●」の「お客様の声(体験談)」の表現について考察してみましょう。
<広告事例(修正前)>
「●●&●●で実感!」
●●&●●を飲み始めて約8か月。効果は仄聞しておりましたが、3か月ほど経った頃から食欲が出て疲れにくくなったこと、アゴに出ていた吹き出物がきれいに消えたことなど効果が実感できるようになりました。
また、子どもが疲れているな、と思った時にも飲ませています。
ポイント解説
【表現検証箇所】
① 「効果」
② 「3か月ほど経った頃から食欲が出て疲れにくくなったこと、アゴに出ていたき吹出物がきれいに消えたことなど効果が実感できるようになりました。」
③ 「疲れているな」
【解説】
①: 「効能」や「効果」はNGワードなので、「よさ」と言い換えます。
でも、「頭痛もちの叔母にすすめられて」とすると、頭痛にいいという印象はあっても特に何がどうなるといっているのではなく、ギリギリセーフになります。
②: 飲んで具体的にどうなったと述べる事は商品と効能がつながるのでNGです。ここでは「食欲」「疲れ」「アゴに出ていた吹き出物(具体的な美容作用・特定部位)」がNGです。
また、飲んでどれくらいで効果が出たということも言えません。
③: 疲労回復を述べる事は許されません。ここは「元気がないな」に言い換えます。
修正後の広告
以上のポイントを踏まえて修正後の「お客様の声(体験談)」を作成すると次のようになります。
<広告事例(修正後)>
「●●&●●で実感!」
●●&●●を飲み始めて約8か月。よさは仄聞しておりましたが、食事もおいしくなり、体力もついて元気いっぱいです。美容にも良いようです。
また、子どもが元気がないな、と思った時にも飲ませています。
まとめ
以上、今回も「お客様の声(体験談)」の事例を用いて、薬事法等に抵触しない表現について解説しました。いかがだったでしょうか?
「お客様の声(体験談)」は、通常の広告文と違い、第三者的視点が特徴で、それにより「親しみ」「口コミ効果」「成功体験への共感」などが生まれます。利用の仕方により販促効果が高まり、充分な成果が得られるでしょう。有効な体験談・お客様の声のセレクトがポイントになります。今まで紹介しました技法も織り込んで磐石なものにしましょう。