このテーマでの3回目になります。「利用者の声」「感謝の手紙」を掲載することで自社のメッセージをアピールする効果は皆さん充分にご理解いただいていると思います。ただその「声」の中にも薬事法の規制は関わってきます。チラシ・パンフ制作において充分注意して頂かなければなりません。
この「お客様の声(体験談)」をどのように表現していけばよいのか、前回に続き説明していきたいと思います。
広告事例
以下のようなサプリメント「●●EX」の「お客様の声(体験談)」の表現について考察してみましょう。
<広告事例(修正前)>
「●●EXと長いお付き合いを!」
いつも「●●EX」を利用させていただいています。
半信半疑で使い始めましたが、頭痛が軽くなり、疲労感を感じる事が
少なくなりました。いつもの検査の結果もぐっとよくなってきています。
これからも長いお付き合いをよろしくお願いします。
ポイント解説
【表現検証箇所】
① 「半信半疑で使い始めましたが、頭痛が軽くなり」
② 「疲労感を感じる事が少なくなりました。」
③ 「いつもの検査の結果もぐっとよくなって」
【解説】
①: 「頭痛が無くなる」や「頭痛が軽くなる」など、特定部位(ex.目、腰等)への効能はNGとなります。
でも、「頭痛もちの叔母にすすめられて」とすると、頭痛にいいという印象はあっても特に何がどうなるといっているのではなく、ギリギリセーフになります。
②: 疲労回復を述べる事は許されません。ここは「だるさも感じませんし、調子も良いようです」というように言い換えます。
③: 「検査の結果もぐっとよくなって」と言う表現は、具体的に健康改善を言っていますので不可となります。ここでは、削除いたします。
修正後の広告
以上のポイントを踏まえて修正後の「お客様の声(体験談)」を作成すると次のようになります。
<広告事例(修正後)>
「●●EXと長いお付き合いを!」
いつも「●●EX」を利用させていただいています。
頭痛持ちの叔母にすすめられて半信半疑で使い始めました。最近は
だるさも感じませんし、調子も良いようです。
これからも長いお付き合いをよろしくお願いします。
なお、解説でギリギリと表現しているところについては、充分お気をつけ下さい。
まとめ
以上、今回も「お客様の声(体験談)」の事例を用いて、薬事法等に抵触しない表現について解説しました。いかがだったでしょうか?
「お客様の声(体験談)」は、通常の広告文と違い、第三者的視点が特徴で、それにより「親しみ」「口コミ効果」「成功体験への共感」などが生まれます。利用の仕方により販促効果が高まり、充分な成果が得られるでしょう。有効な体験談・お客様の声のセレクトがポイントになります。