【「シルクフィブロイン」の発見】
「シルクフィブロイン」の発見は、東京農業大学 農学博士 長島孝行氏によるもので、これは“シルクのもつ機能”について研究していた過程で発見されたものです。
もともとシルクといえば、純白で気品高い繊維として古くから日本でも利用されてきた繊維として知られています。東京農業大学では10年以上前からシルクについての研究が進められ、繊維としての利用だけでなく、シルクが蛋白質であることを原点に、ナノ構造や機能性研究そして加工技術などの多方面に渡る全く新しい研究が進められてきました。
【「シルクフィブロイン」とは】
シルクには、フィブロインという蛋白質が約70%、セリシンという蛋白質が約30%含まれていますが、ここから純粋なフィブロインタンパクのみを取り出したものが「シルクフィブロイン」です(製法特許)。フィブロインタンパクは、ナノレベルの基本構造を持ち、非常に複雑な形状をしており、原子間力顕微鏡レベルでは多孔質のようにも、らせん状のようにも見えます。
この複雑な隙間に吸脂性という機能が生まれ、消化し難いという性質から脂肪を吸着すると考えられているのです。
【脂肪吸着素材「シルクフィブロイン」】製法特許:第4074923号
シルクフィブロインはシルクに含まれるフィブロインタンパクのみを特殊な製法により抽出したものです。シルクフィブロインは吸脂性多孔質を持ち、体内の余分なコレステロール、脂肪を吸着し乳化した状態で体外に排出します。21世紀の医療技術としても注目されているナノ技術と、蚕の力から生まれたこれまでにない蛋白質で、東京農業大学 農学博士 長島孝行氏と弊社との共同研究の末、食品としての開発に成功した新素材です。
【「加水分解シルク」と「シルクフィブロイン」の違い】
シルクを加水分解するとアミノ酸になります。このアミノ酸にはシルク蛋白の機能はなく、体内で消化されてしまいます。一方、シルクフィブロインは原料のシルクからセリシンという蛋白質を除去し、更に分子量35万〜37万の状態から限外濾過という方法で1万〜3万の分子量にしています。腸管で吸収されるのは分子量5000以下の物質なので、脂肪を吸着したシルクフィブロインは、腸管で吸収されずに体外へ排出されるのです。
【「シルクフィブロイン」の特徴】
シルクは手術用の縫合糸として使われるほど生体親和性が高く、人体には無害の安全な素材な上に、薬品ではないので副作用もありません。シルクフィブロインを食事と一緒に摂ると、その孔に油脂の粒子が入り込み、吸着して体外へ排泄します。
【「シルクフィブロイン」の機能性】
◆ 高い吸脂性を持つ
・中性脂肪値の低下作用
・血糖値の低下作用
・ヘモグロビンA1c値の低下作用
・コレステロールの低下作用・正常化作用
・肝機能の向上作用
◆ 生体親和性
◆ 抗酸化作用
◆ アレルギー抑制効果
◆ UVカット(皮膚へ塗布した場合)
◆ 無味無臭
◆ 形状変化が可能(基本構造を変えないで、見た目の形状変化が可能)
◆ 制菌性(菌の繁殖を抑える)
▲ナノレベル微細構造のメカニズムを図式化したもの
▲シルクフィブロインの作用
▲シルクフィブロインの機能性
特定健診スタート以降、メタボリックシンドロームに対応した製品が数多く登場している。そうした中、1400人を超える臨床データをはじめとする豊富なエビデンスで…